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『彗星★少年団』感想 揺るぎないノスタルジーが生み出す安心感

彗星★少年団 (ぶんか社コミックス)

こんばんは、晨(@ashita_bassist)です。

 

最近Kindle Unlimited(月額1000円でラインナップにある電子書籍が読み放題になるやつ)に加入したんですが、その読み放題ラインナップにあった漫画『彗星★少年団』の評価がすごく高かったので、ちょっと気になって読んでみました。

 

すると、1巻完結でサクッと読めるのに爽快なノスタルジーを感じさせられて、予想以上にグッときました。「あの日あの夏の景色、セミの声、青空とまっすぐな道」みたいな雰囲気が好きな人なら、間違いなく楽しめるんじゃないでしょうか。

 

素朴で繊細なジュブナイルストーリー

ストーリーの舞台は、とある田舎町。東京出身の小学生の少女・星川るいは、母親の療養のために家族でそこへ引っ越してきます。慣れない田舎暮らし。新しい友だち。特別にドラマチックなわけではなく、でも思い出として記憶に残る日常の出来事の数々。素朴なエピソードが詰まった1年半ほどの物語が、200Pほどでサクサク描かれます。

 

転校当初こそ少しギクシャクした一幕があるものの、極端に胸くそ悪いことはなく、ふり返ってみれば「全部楽しかったね」と言える。そんな、やや美化して思い出した子ども時代を、そのまま切り出したようなお話です。

 

かといって「ご都合主義だ」と感じることもなく、「田舎町で送る、無邪気で爽やかで理想的な子ども時代」のノスタルジーが模範解答のように描き出されて、「これはこういう雰囲気を楽しむための作品なんだ」と思えます。

 

「ひと夏の思い出」的なジュブナイルストーリーの王道を一歩たりとも踏み外さないからこそ、そこに生まれるノスタルジーは純度が高く揺るぎないものでした。徹底的に「こういうのが好きな人」のための作品です。

 

 

そして、極端に派手なエピソードがないからこそ、「最初は表情が硬くクールな雰囲気だったるいが、最後には力を抜いて友だちと笑い合えるようになっている」といった繊細な変化が印象的に残ります。

 

結末までこういう作品の王道を外さず「子ども時代の終わり・友だちとの別れ」そして「幸せなエピローグ」で締めてくれて、読み終わったあとは「あぁ、いいわぁ……」とほっこりした気分になります。

 

「大人」に疲れたときの清涼剤に

物語としては新鮮な要素があるわけではなく、子どもの頃を思い出させるような、ノスタルジック青春ストーリーの定石を無難に辿る内容です。

 

ですが、読んでいるとしばらくの間気持ちが軽くなる感覚は、「大人」であることに疲れたときの、ひと時の清涼剤になるのではないでしょうか。一息つくときの缶コーヒーのような感じで手に取ってみてください。

 

2018年10月現在では「Kindle Unlimited」の読み放題ラインナップに入ってるので、加入してる人は読んでみてほしいし、加入してない人もこの機会に1か月無料期間を試してみてはどうでしょうか。

読み放題ラインナップは数万冊もあるので飽きることはないし、読書好きの方なら十分元はとれると思います。

 

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