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「ほぼセルフレコーディング」でバンドの音源を作った結果/費用・やり方・機材を解説

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こんばんは、晨(@ashita_bassist)です。

 

バンド活動をする上で、おそらく一番の負担になるのが「音源製作のためのレコーディング費用」ですよね。本格的にCDを作ろうとしたら、レコーディング・ミックス・プレスで合計数十万円はかかります。

 

音源リリースはバンドの知名度を高める上で必須ですが、この「レコーディング費」という壁によって、なかなかハイペースな活動ができない、というバンドも多いんじゃないでしょうか。

 

この課題をクリアするために、僕がやってるバンドは、できるだけ自力で音源を作ることに挑戦しています。そして、今回リリースした配信シングル2曲は、「ドラム以外は全パートセルフREC、セルフミックス・マスタリング」で作ることができました。

 

どんな機材を使ったのか、どんな環境で録ったのか、いくらお金がかかるのか、どんな音源が完成したか。解説していきます。

 

レコーディング環境

まずは、各パートのレコーディング環境です。

ドラム

ドラムだけは今回はセルフRECができるほどの機材を持っていなかったので、いつもお世話になってるライブハウスにレコーディングをお願いしました。

 

バス、スネア、各タム、ライドを1本ずつ録って、トップから3本(左右とセンター)立てて金物と全体を録る、というかたちでRECしてもらいました(計8チャンネル)。

 

トップのセンターのみコンデンサー、他は一般的なダイナミックマイクでのレコーディングです。REC風景の写真撮ろうと思ってたけど忘れてた、ごめんなさい。

 

スタジオやライブハウスで録ってもらうときは、OKテイクまでの早さが費用の節約に直結してきます。うちのドラムは底力を発揮して2~3回ずつでOKテイクを出してくれました。

 

ベース

ベースはプロの現場でも「ラインで録って後からアンプシュミレーターで音作り」ということがよくありますが、うちも今回はその方式で。僕が自室でPCに繋いでライン宅録しました。

 

ベース→エフェクターボード→インターフェース→PCという流れで、DAWソフト(編集ソフト)上でアンシュミとプラグインで肉付けしてます。宅録ライン録りについては詳しくはこの辺の記事で↓

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ギター

ギターはバッキングに関してはベースと同じく「ライン録り→アンシュミで肉付け」方式で、リードギターは「練習スタジオにノートPCを持ち込み、インターフェースに繋いだマイクをアンプに立てて録る」というベタな方法です。

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写真こんなのしか撮ってなかった。ごめんなさい。

 

こういうときは使用アンプはJC(ジャズコーラス)がベタなのかもしれませんが、スタジオのJCの調子がよくなかったので「YAMAHA SR100 212」で。マイクは定番ダイナミック(SHUREのSM58)と、コンデンサーマイク(SHURE BETA87A)の2本立てです。

 

ギターのセルフレコーディングのコツというか、意識したことみたいなのはまた別にブログで書きますね。

 

ボーカル

ボーカルも練習スタジオでセルフレコーディングしました。ギターRECでも使ったコンデンサーマイクSHURE BETA87Aで録ってます。

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家に雑音が入らない環境を用意できる人なら自宅RECでも全然いいと思いますが、音の反響の少なさとかを考えたらスタジオに入るに越したことはないんじゃないかな。

 

ミックス・マスタリング環境

各パートのレコーディングが終わったら次はいよいよミックス・マスタリングです。僕が今回の編集で使った主なプラグインは以下のような感じ。

 

Guitar Rig 5

ギター・ベース用のアンプシュミレーターです。ラインで録った生音を、まるでアンプで鳴らしたかのように変化させます。

 

定番アンプを模したエフェクトがたくさん入ってるほか、歪み、空間系なんかのエフェクターのシュミレーターも一通り揃ってます。代表的な有料アンシュミのひとつです。詳しい紹介はこちら↓

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Waves アーティストシグネイチャー

ミックス用プラグインの最大手、Wavesが送る最強チートプラグインです。

 

世界的エンジニアのミックスをシュミレートして、「ボーカル用」「ギター用」などのプラグインをそのパートに挿すだけで、そのエンジニアがミックスしたような音になるという優れもの。

 

必要な動作は曲の雰囲気に合わせたプリセットを選ぶことだけ。「挿すだけで音が良くなる」という評判に違わない性能です。EQやコンプ、リバーブ、ディレイのかかり具合を自分で調整することもできます。

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Waves Gold

「Guitar Rig5」+「Waves アーティストシグネイチャー」でだいたい各パートの音は仕上がるんですが、そこからEQやコンプ、空間系で自分なりの微調整もしました。

 

使ったのは高性能なミックス用プラグインが一通り詰まったセット「Waves Gold」。これがあればとりあえずOK、くらいの超ド定番商品です。

 

iZotope Ozone8 

ミックスの後には、出来上がった音源全体を書きだしたデータ(2mix)の仕上げがあります。音圧を上げたり全体のまとまりを整えたり……「マスタリング」と呼ばれる工程ですね。

 

これがかなり難しい作業なんですが、今は「人工知能が2mixデータを解析して、自動でマスタリングしてくれる」という反則級の超便利プラグイン「iZotope Ozone8」があります。

 

2mixに挿してポチっとボタンを押せばマスタリング終了、音源の完成です(実際は最後に自分で少し調整を加えましたが)。

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ミックス・マスタリングの全容については、僕が前に書いたミックスとかよく分からん人向けのまとめ解説記事をご覧ください↓

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かかった費用

さて、レコーディングから音源完成までの工程で、一体いくらの費用がかかったんでしょうか。

 

レコーディング費用:1曲1万円以内

まずはレコーディング費用。ドラムRECをお願いした料金と、リードギター、ボーカルを録るためにスタジオに入った料金です。

 

これは合計しても1曲あたり1万円以下。スタジオ料金がお得な平日昼間に入ったり、格安な公共施設の練習スタジオを利用してかなり節約しました。レコーディング経費の相場から考えると、破格の安さではないでしょうか。

 

ミックス・マスタリング費用:0円

ミックス・マスタリングに関しては、メンバーである僕がやったので0円です。DTMerがメンバーにいると便利だね。

 

とはいえ、PCや各種機材、プラグインを買い揃えるのにはけっこうなお金がかかります。僕の機材の総額はたぶん40万円弱くらいですが、DTMerとしてはかなり安い方だと思う。

 

でも、「本格的なレコーディング1回分の費用で今後いつでも何度でもセルフRECできる環境が揃う」と考えればお得じゃないでしょうか。どこまで自分で突き詰めたいか、どのくらいの頻度で音源を作りたいか、活動予算や自分たちのスタンスと相談してみてください。

 

完成した音源

そして実際に完成した音源がこちら。うちのバンドのMVです。

www.youtube.com

メジャー級のプロ音源に負けないなんて言うつもりはありませんが、「レコーディングからほぼ自主でこれくらい作れるよ」という目安のひとつだと思ってもらえると幸いです。

 

僕は音源製作の技術が高い方だとは思いませんが、それでもこれくらいの作品は作れました。「お金の負担や心配が少なくて、次々に音源を作れる」というメリットは、音楽活動では計り知れませんよね。ぜひ検討してみてください。

 

「RECは依頼、ミックス・マスタリングは自主」で音源を作ったときの話はこちら↓

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