こんばんは、晨(@ashita_bassist)です。
デール・カーネギーといえば、自己啓発書の中でも「本当に役立つ」と有名な伝説的名著「人を動かす」「道は開ける」の著者として有名な人です。そんなカーネギーさんのラジオ講座を書籍としてまとめた『こうすれば必ず人は動く』を読みました。
ざっくりまとめるとこんな感じ。
- 相手に心から興味を持つ/相手の承認欲求を満たす/相手のプライドを保つ
- むやみに議論や批判をしてもいいことはない
- 自分はできる人間だと思い込む/自分を卑下しない
名著として有名なだけあって一切無駄がないです。「ビジネスで成功する」とかそういう次元だけの話じゃなく、「人間として幸せに生き、周りを幸せにするにはどうすべきか」みたいな超基礎的で超重要な話が語られてます。自己啓発書っていうか道徳の教科書って感じ。
以下、詳しい感想です。
人に愛されたければまず人を愛しなさい
まるでマザー・テレサの言葉みたいですが、この本の中のけっこうな割合をこういう話が占めてます。
人はどういう人を好きになるかというと、結局は「自分に興味を持ってくれる人/自分を褒めてくれる・応援してくれる人/自分の承認欲求を満たしてくれる人」のことを好きになりますよね。だから、愛される存在になりたければまずは周りの人を愛さないといけないって話です。
相手に興味関心を持って相手の話を聞く。「興味を持ってるふりをする」ではなく、「出会う相手・話す相手に心の底から興味を持つ」よう努力しなさい、というアドバイスがたくさんの実例と一緒にくり返し語られます。
そして「相手のプライドを保つ・相手が『自分は重要な存在だ』と思えるよう言葉をかける」ことも愛ですよね。「君が頼りだ・君は重要だ」と言われて嫌な気がする人はそうそういないと思います。
ちょっと宗教っぽい話になりますが、「無私の愛を周りに捧げたら自分にも愛が帰ってくる」ってありきたりなお説教じゃなく真理ですよね。クラスの人気者は周りの誰にも優しいです。
超基礎的で当たり前な話ですが、普段から実践できてると自信をもって言える人は少ないと思います。僕も全然できてないです。
相手のミスを(頭ごなしに)批判しない・指摘しない/むやみに議論しない
これも大事。なるほど、と思う実例が登場しまくりでした。
誰かのやってることを「それは間違いです」と指摘したり議論に持ち込むことって、上に書いたことと真逆なんですね。要は「私が正しい、あなたは間違ってる」とマウントとることに近い。
そんなわけで、議論や批判・指摘はどうしても必要な場面じゃない限りやらない方がいいと思いました。自分の勝利のための批判なんてもってのほか。
そして上司や仕事相手として指摘せざるを得ないときでも、頭ごなしに怒ったり「違うよww」と上から目線になるのは控えるべき。「まず何かしら褒めつつ指摘の話に持っていく」「相手の事情(相手も人間だから疲れてたりうっかりミスしたりする)も考慮してそれを気遣う」なんかのフォローが大事ですね。
自分を信じよう/あんまり自分を蔑まないで
人との接し方だけでなく、自分自身についての考え方の話もあります。特に自分に自信が持てない人のためのアドバイスと実例です。
結局は「自分はできると信じる」としか言いようがない話ですが、これはほんとにしつこいくらいやっていいと思う。毎日朝昼晩「自分はこんな人間で、こんなに良いところがあって、こんなことが得意で…」と理想の姿を自己暗示かけまくっていいんじゃないでしょうか。
むしろ人間ってそのくらいしないと変われないと思う。それだけやってやっと少し変わり始めるんじゃないかな。僕も今日から自分はコミュ力抜群カリスマ性たっぷりセンスどっかーんのスーパークリエイターだと思い込むことにします。
ビジネスや創作活動にも応用できる?
思ってたよりも「人間としてどうあるべきか」みたいな基礎の基礎な話が中心の本でしたが、ビジネスマンはもちろん僕みたいに音楽なんかの創作活動をしてる人も学びが多いと思います。
いくらものづくりをしてようと結局その創作物を持って接する相手(お客さんや同業者)は人間だもんね。こういう人間の真理を再確認するのも大切なことだと思います。
「けっこういいもの作ってしっかり活動してるつもりだけどあんまり応援されてる気がしない」という人は、こういった基礎から自分の行動の在り方を見直すと発見もあるんじゃないでしょうか。僕は発見しまくりでした。
この本に書いてあることは1000年前から変わらない、1000年後も変わらない大事なことばっかりです。子育てに悩む親、職場の人間関係に悩む社会人、商売が伸び悩んでる個人事業主、どんな人にも有意義な1冊だと思います。