バンド漫画といえば「BECK」や「NANA」、「ソラニン」、「デトロイト・メタル・シティ」なんかが有名ですが、2010年代に入ってからもバンドを題材にした漫画は続々と生まれてます。
というわけで、最近のバンド漫画でおすすめの作品を紹介していきます。
SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん

【無料試し読み版】SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん (デジタル版ビッグガンガンコミックス)
- 作者: 長田悠幸 町田一八
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2015/05/25
- メディア: Kindle版
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まずはこちら。紹介するなかでは多分一番有名な作品だと思います。
元バンドキッズだった地味な高校教師・本田紫織はある日、伝説的ギタリストジミ・ヘンドリックスの霊に憑りつかれてしまいます。偉大なアーティストが27歳で死んでしまうというジンクスに基づいて「27歳を終えるまでに音楽で伝説を残せなかったら死ぬ」という呪いを受けてしまった紫織は、残り1年のタイムリミットを抱えながら個性豊かな生徒たちとバンドを組んで活動していきます。
偉大なギタリストの演奏力を武器に伝説づくりに臨むという、バンド版「ヒカルの碁」みたいな話ですね。テイストは至って軽めでギャグ中心で、サクサク読めます。
「バンド」「軽音楽」への偏見や反感を受けながらも紫織先生たちがくじけず活動していく、王道の青春ストーリーです。「バンドって楽しい!!!」感が伝わってきて好きです。
ジミ・ヘンドリックスのあだ名「ジミヘン」をかけたタイトルが秀逸だよね。
階段途中のビッグ・ノイズ

階段途中のビッグ・ノイズ(1) (ビッグガンガンコミックス)
- 作者: 越谷オサム,亀屋樹
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2012/05/22
- メディア: コミック
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同名小説を漫画化した作品です。潰れかけの軽音楽部が再建されて文化祭ライブを成功させるまでの、超爽やかな青春バンドライフが描かれます。
「SHIORI EXPERIENCE」がファンタジックでぶっ飛んだコメディなのに対して、この「階段途中のビッグ・ノイズ」はよりリアルな「高校の軽音部」感が伝わってきます。「学校の友達とバンドする」こんな感じだよね、ってすごい共感できた。
ストーリーが新年度の春から文化祭の秋までを描いてるのもあって、澄んだ空気まで伝わってくる爽やかさです。「夕暮れの中ギターを担いで、君と並んで歩いた学校帰りの堤防」みたいな雰囲気が好きな人にはどストライクなはずです。
原作は「陽だまりの彼女」で有名な越谷オサムさんの小説です。こちらもめちゃくちゃおすすめ。僕は高校生のころ狂ったようにくり返し読んでました。
まことディストーション
イラストレーターとして人気のまつだひかりさんによるゆるふわ女子高生バンド日常漫画です。
ノリ的には「けいおん!」とかが近いかもしれません。女の子たちのゆる~いバンドライフが描かれます。スタジオ練習の休憩中のおしゃべりみたいな、居心地のいいテンションが好きです。
作者のまつだひかりさんは「ナカノイズ」というバンドで活動されていて、このバンドがめちゃくちゃいいので聴いてみて。
あじさいタウン
木村リノさんによるインディーズバンド漫画です。元はWebコミックからのスタートで、あじさいタウン名義での曲も実際に発表されていたりして、和製Gorillazみたいなバーチャルバンドとして名を上げるはずでした。
ところが残念ながらプロジェクト自体がポシャってしまったみたいで、音楽面でも漫画の方でも活動は止まってしまってます。
単行本として発売されたのはこの1巻のみですが、作中に漂う雰囲気が本当に良いです。メンバーを探して、初めてスタジオに入って、ライブハウスに出演して、CDを作って…という「バンドが新しく生まれて育っていく時間」のワクワク感がものすごくリアルに伝わってきます。
めちゃくちゃ面白いだけに続編が途絶えてしまったのが本当にもったいない。
こんなバンドがいたということはぜひ一人でも多くの人に知ってほしいです。
まとめ
以上、次世代のバンド漫画たちでした。
「バンド漫画」というジャンルは一定の需要があるから今後も新しい作品が出続けると思うので、この先どんなものが読めるのかも楽しみですね。