映像系ストリーミングサービスの最大手、Netflix。他のストリーミングサービスと違う最大の特徴は、「Netflixオリジナル」という自社オリジナルの作品がめちゃくちゃ豊富なところですよね。
そんなNetflixオリジナルから、今まで僕が観た中でおすすめの映画を紹介していきます(随時追加していきます)。
筆者の趣味で、アクション、パニック、SFなどに寄ったラインナップになってますのでご了承ください……
- 6アンダーグラウンド
- スペクトル
- ザ・サイレンス 闇のハンター
- タイタン
- ジャドヴィル包囲戦 -6日間の戦い-
- トリプル・フロンティア
- ネイキッド
- ARQ:時の牢獄
- 砂の城
- アナイアレイション -全滅領域-
- セレニティー: 平穏の海
- ゲームオーバー!
- エクスティンクション 地球奪還
- 7月22日
- アポストル 復讐の掟
- セットアップ:嘘つきは恋のはじまり
- パッケージ: オレたちの"珍"騒動
- アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~
- ザ・テキサス・レンジャーズ
- タイラー・レイク -命の奪還-
- オールド・ガード
- AWAKE/アウェイク
- オキシジェン
- まとめ
6アンダーグラウンド
「トランスフォーマー」シリーズなどで知られるマイケル・ベイが監督したアクション超大作。
大ざっぱなストーリーと冗談みたいに派手なアクションの融合で見せるスーパード迫力アルティメット破壊アクション映画です。
ひたすら凄いアクションや壮大な破壊描写が観たいなら、これを選べば間違いありません。頭を空っぽにして心で観る傑作です。
【Netflix】「6アンダーグラウンド」感想 マイケル・ベイでお腹いっぱいです(ネタバレなし) - 怠惰ウォンテッド
スペクトル
東欧の紛争地帯に駐留する米軍が、現地で「幽霊」と呼ばれる謎の敵に襲われて立ち向かうSFアクションです。Netflixオリジナル映画の中でもわりと初期の作品。
幽霊というか、正確には肉体をなくしてエネルギー波みたいなものになった人間たちが襲ってくるんですが、この敵が超チート級の強さです。こちらの銃弾や砲撃は全く効かないのに、敵には触れられただけで即死、というハンデのでかさ。
「タッチされたら死」という鬼ごっこ状態の中で、兵士たちがバッタバタやられていきます。ハリウッド顔負けのド派手な映像で描かれるアクションはものすごい見ごたえです。
泥臭い戦争映画テイストの中にSF要素がいいバランスで織り込まれていて、アクション映画好きならまず間違いなく楽しめます。
『スペクトル』感想 Netflixオリジナルの可能性を見せたSFアクション大作【Netflix】 - 怠惰ウォンテッド
ザ・サイレンス 闇のハンター
「音」に反応して襲ってくる飛行生物の大群がアメリカ全土を襲う中、必死に生き抜こうとする一家を描いたパニックホラーです。
設定や世界観は2018年の劇場公開作「クワイエット・プレイス」に似ていますが、ストーリーのテーマは大きく違っています。さらに、生物の襲撃が始まった直後の混乱を描いてることもあって、パニックホラーとしてよりハラハラさせられる仕上がりです。
「日常が崩壊していく怖さ」を味わえる、小粒ながら堅実な仕上がりの良作です。
【レビュー】「ザ・サイレンス 闇のハンター」は「クワイエット・プレイス」への対抗馬なのか - 怠惰ウォンテッド
タイタン
アクション要素薄めの超正統派ハードSF映画。主演は「アバター」の主演の人、サム・ワーシントンです。
環境破壊で地球が荒廃してきた近未来に、人類の移住先として木星の衛星「タイタン」が候補にあがります。そこで移住の第一班を送るために、「人間の体を改造して、タイタンの大気や気温の中でそのまま暮らせるようにしてしまおう」という計画が実行されます。
主人公はその計画に被験者の一人として参加しますが、最初は温度変化に肌が強くなるといった地味な変化からはじまって、最後はもはや「人間」と言えるのかも分からない衝撃的な変化を遂げていきます。
そうやって変わっていく主人公と、それでも彼を支えようとする妻のストーリーが話のメインになりますが、主人公の境遇があまりにも可哀想過ぎてかなり精神的にきました。
SFサスペンスホラーのお手本のような、背中がむずがゆくなるような不気味さが漂う作品です。でも結末は泣けます。ハードSFが好きならおすすめの一作。
【アバターの】サム・ワーシントンってあんまり売れなかったね【主演俳優】 - 怠惰ウォンテッド
ジャドヴィル包囲戦 -6日間の戦い-
内戦中のコンゴに国連軍として送られたアイルランド人部隊が、膨大な民兵に囲まれて逃げ場も救援もない中で孤軍奮闘する戦争アクション映画です。実話に基づいてるお話なんだとか。
主人公たちアイルランド人部隊の境遇が半端じゃないです。150人vs3000人。そんな状況なのに彼らには救出も援護も来ないんですが、その理由が「上層部に政治的なゴタゴタが起きて、誰も色々な責任をとりたくないから現場の部隊は見捨てる」というろくでもないものでした。
主人公たちアイルランド軍の奮闘ぶりがかっこいいからこそ、その背景を知ると色々と考えさせられます。戦争アクション映画として軽快に楽しめる一方で、歴史の暗い部分も知ることができる良作です。
『ジャドヴィル包囲戦 -6日間の戦い-』感想 軽めの作風とは裏腹の重い史実【Netflix】 - 怠惰ウォンテッド
トリプル・フロンティア
ベン・アフレックやチャーリー・ハナム、オスカー・アイザック、ペドロ・パスカルといった実力派俳優が集結したクライムサスペンス。元軍人の主人公たちが非合法のチームを組み、メキシカンマフィアの大金を強奪しようとします。
派手なシーンはそんなにありませんが、緊張感のある逃避行、男たちの生き様、退役軍人の苦悩など、ストーリーと人間描写で魅せる良作です。
ネイキッド
「自分の結婚式当日の朝に目が覚めると、宿泊先ホテルのエレベーターの中で全裸だった」という状況に陥った男が主人公のコメディ。さらに、「教会の鐘が鳴るたびに、朝のエレベーター全裸の状況に時が巻き戻る」というタイムループ要素まであります。
ド直球のアメリカンコメディですね。主人公はどうして自分が全裸で閉じ込められてたのか、という謎を解きつつ、どうにか結婚式を成功させるために奮闘していきます。
「ハングオーバー」シリーズにSF要素を足したような感じで、この手の馬鹿馬鹿しいコメディ映画が好きなら間違いなくおすすめです。
ARQ:時の牢獄
大企業が世界を支配する近未来で、その企業から革新的なエネルギー発生機械を盗んだ男が企業の刺客に見つかり、殺されます。ところが死の直後、朝起きたところまで時間が巻き戻っていて…というタイムループもののSF映画です。
この手の「時間が巻き戻る」系SF映画のお手本のような作品です。舞台はほぼ一軒家の中だけ、というこじんまりした映画ながら、とにかくストーリー展開が秀逸でぐいぐい惹きこまれます。
タイムループの原因が家の中にある機械なので、次第に主人公だけでなく他の登場人物たちもループに気づきはじめる、というちょっと珍しい展開がさらに話を面白くしてくれています。
マジでめちゃくちゃ面白い。SF好きなら絶対に観てほしいおすすめの一本です。
砂の城
若い兵士の目線から、中東に派遣された米軍の戦いを見つめていく戦争映画です。
主人公は大学にいく学費稼ぎのために入隊して、できることなら戦闘はしたくないなあ…と考えている若者。いわゆる向こうの「ゆとり世代・さとり世代」的な人でしょうか。
やる意味があるのか分からない任務、感謝してくれない現地の人々、次々に死んでいく隊の仲間…戦争の虚しさをじっくりと丁寧に描き、考えさせられる、手堅い作りの戦場ドラマです。
アナイアレイション -全滅領域-
サバンナの中に突如発生した、妙な光に包まれた空間。日に日に広がっていくその空間に向かった調査隊は誰も帰還せず、主人公たち科学者チームがその謎を探るためにそこへ入っていく…というSFホラー映画です。
とにかく映像が秀逸。世界観が凄い。空気感がやばい。なんともいえない不快感や不安が終始漂っています。
光に包まれた空間の中ではあらゆる生き物の遺伝子がごちゃ混ぜになるという異常現象が起きていて、花と鹿のミュータントのような生き物、鮫とワニの混ざったような生き物、さらには植物と一体化してしまった人間など、強烈に印象に残るビジュアルが描かれます。
ストーリー自体はすっきりしない謎も多くてかなり難解ですが、この映像世界はダークなSFやファンタジーが好きな人ならたまらないはずです。
セレニティー: 平穏の海
「インターステラー」などで知られるマシュー・マコノヒーと、人気女優のアン・ハサウェイが共演したサスペンス映画。
港町で暮らす主人公が、別れた元妻から「暴力を振るう今の夫を消してほしい」と依頼されたのをきっかけに、予想外の物語が展開されていきます。
実力派俳優の演技が光って、重厚なストーリーで魅せるヒューマンドラマです。
ゲームオーバー!
セレブによるパーティーが開かれていたホテルがテロリスト集団に占拠され、たまたまテロリストの目を逃れて捕まらずに済んだアホなホテルマン3人組がそれに立ち向かう、というお話。
最高にお下劣なアクションコメディ映画です。マジで下品。「ダイ・ハード」を薬キメながら脚本書き直したみたいな作品でした。
止まらない下ネタ、突然のホモネタ、無闇なグロネタ、無修正で振り回されるお珍珍。いくら年齢制限をつけてもこれは日本の放送電波には絶対乗せられません。Netflixという別世界だからこそ扱える作品です。
エクスティンクション 地球奪還
地球がエイリアンに侵略される悪夢に夜な夜な悩まされる主人公。そんなある日、主人公の夢の通りに地球侵略が始まって……という近未来が舞台のSF映画。
観る人全ての予想の斜め上を行くストーリー展開は圧巻です。どんでん返しのストーリーには慣れてるつもりでしたが、これには「やられた…」と思いました。映画後半で真相が明らかになって、初めてタイトルの本当の意味が分かります。
近未来的な描写はベタな感じですが、こういうのが好きな人は映像面でも楽しめると思います。
7月22日
2011年のノルウェーで起きたテロ事件を映画化した作品。単独犯のテロリストがキャンプ島に上陸して高校生69人を射殺したこの事件は、日本でも大きく報道されてましたね。
ストーリーは事件そのものより、トラウマや障害を抱えて生き残った少年や犯人を追及する周囲の人々の人間ドラマがメインになっていて、生々しくて淡々とした心情描写が印象的です。
「単独犯の短時間犯行としては歴史上最悪の殺人事件」について詳しく知れるのはもちろん、ひとつのヒューマンドラマ映画としても圧倒的な完成度です。
アポストル 復讐の掟
「ザ・レイド」で知られるイギリス人監督ギャレス・エヴァンスが、本格サスペンスホラーを手がけたことで話題になった作品。主人公の男がカルト教団に誘拐された妹を助けるため、教団の信者たちが自給自足の生活を送る「楽園」と呼ばれる島に乗り込んでいきます。
見るからに不穏で得体の知れない島や教団の描写がまず不安感を煽り、少しずつ教団の異常さや島に隠された秘密が浮き彫りになっていく展開に、背筋がゾワッとするような恐怖を感じさせられます。
M・ナイト・シャマランの「ヴィレッジ」なんかが近い雰囲気でしょうか。
さらに、やたらアクションのキレがよかったり、過剰なほど残酷で痛々しいゴア描写が満載だったりと、映像面も要注目です。
セットアップ:嘘つきは恋のはじまり
ブラック上司のせいで休みがとれなくて悩む男女が、「お互いの上司をくっつけてラブラブにさせたら、俺らも休めるんじゃね?」という発想から共同戦線を組んで恋のキューピットになろうと奮闘するラブコメディです。
目まぐるしく変わっていく上司2人の恋模様や、彼らに振り回され続ける主人公2人のコミカルなキャラクターに爆笑必至。アメリカンコメディの超王道を行くストーリーで、ジョークのキレと手数が半端ないです。
ラブコメらしく胸キュンな展開も待っていて、最後はニヤニヤしてしまいます。
パッケージ: オレたちの"珍"騒動
「仲良し5人でキャンプ中に1人が酔った勢いで自分のお珍々を切断。慌ててレスキューヘリを呼んで搬送してもらうも、肝心のスティックの方を渡し忘れていた。果たして残りの4人は親友の大事なものが腐る前に病院に届けることができるのか……」という、正気で考えたとは思えないストーリーの超お下品コメディです。
内容は超お下劣ですが、頭を空っぽにしてくだらないことで笑いたいならこれほど最適な映画はありません。僕はこの映画以上にくだらないものを人生で観たことはありません。
下ネタが苦手じゃないなら、「これだけ笑ってスカッとしない奴はいないだろう」と言えるくらいには笑えます。
ただ、確実にR-18な映画なので、間違っても家族で観たりはしないようにしましょう。
アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~
イングランド王による支配に抵抗し、スコットランドを独立に導いたロバート・ブルースの戦いを描く伝記映画。中世イギリスの泥臭く陰鬱とした雰囲気がたっぷり詰まった、リアルで壮大な歴史アクションです。
ちょっとストーリーの時代背景が複雑な作品ですが、こういう時代の空気が好きなら間違いなく楽しめます。
ただ、残虐で暴力的な当時の戦争を忠実に再現しているので、目を覆いたくなるようなグロテスクなシーンも満載になっています。そこは要注意。
ザ・テキサス・レンジャーズ
伝説的な強盗カップル「ボニーとクライド」を追った2人の刑事の戦いを描くクライムアクションです。主演は名優ケビン・コスナーと、個性派としてハリウッドでも人気のウディ・ハレルソン。
史実に基づいた物語だそうで、有名犯罪者を「追う側」の視点で進む作品です。ヒロイックなイメージのボニーとクライドが「残虐な凶悪犯」として描かれているのが新鮮でした。
古き良きのアメリカのノスタルジックな空気や、主人公コンビの味のあるキャラクターが渋い雰囲気を演出していて、ハードボイルドなアクションが好きな人にとってはたまらない良作です。
タイラー・レイク -命の奪還-
「マイティ・ソー」で知られるクリス・ヘムズワース主演、東南アジアを舞台に、凄腕の傭兵が依頼を受けて、誘拐されたマフィアの息子を救出するために奔走するアクション映画。
本作、とにかくアクションが凄いです。怒涛の銃撃戦やワンカット演出を多用した格闘戦など、度肝を抜く戦闘シーンの連続。
主人公はもちろん、その裏で暗躍するアジアンマフィアの凄腕戦闘員のおじさんもかっこよかった。
オールド・ガード
シャーリーズ・セロン主演の異色アクション大作。何百年も生き続け、撃たれようが切られようが死なないし老いることも寿命を迎えることもない戦士たちの戦いを描きます。
銃も刃物も使いこなす超絶アクションの数々や、彼らの「不老不死」の力を悪用しようとする組織との戦い、さらには「スマホカメラやネット監視網の発達のせいで、最近は闇の世界で生きるのが大変」と語る主人公たちの生き様など、映像面でもストーリー面でも見応え抜群。
続編も決まったと聞いたので、今から期待です。
AWAKE/アウェイク
太陽フレアで世界中の電子機器が破壊されて文明が崩壊し、さらに全人類が眠れなくなる……という異色のパニックを描いたスリラー映画。
ただ「眠れない」ということが人々の精神を消耗させて思考を破壊し、暴走させていく様が見どころです。
異様に攻撃的になり、幻覚に向かって銃をぶっ放し……という秩序の崩壊と、どんなに疲れても眠りにつけない苦しそうな描写が恐怖を感じさせます。
【ネタバレ感想】『AWAKE/アウェイク』は全人類ストレス全開の異色パニック良作だった【評価・レビュー】 - 怠惰ウォンテッド / 映画レビューを淡々と
オキシジェン
メラニー・ロラン主演、「狭いところに閉じ込められる」系シチュエーションスリラーの良作です。
こういうストーリーの映画はちょくちょくありますが、本作で閉じ込められるのは「ハイテク医療ポッドの中」というSF色が強めの内容。なぜここにいるのか、この医療ポッド自体がどこにあるのか、それらが明らかになっていくにつれて「そういうことだったのか……」と衝撃を受けること間違いなし。
ワンシチュエーションで尺もちょっと長めながら、なかなか飽きさせません。
まとめ
以上、厳選したおすすめのNetflixオリジナル映画でした。
アクションからホラーからサスペンスからSFからコメディまで、とにかくジャンルレスに良作を連発しまくってるNetflixオリジナルコンテンツ。もはや「劇場公開される映画」や「テレビ放送されるドラマ」に続く、第3の形の映像コンテンツとして成り立ってると言える規模です。
今回紹介した作品も漏れなく面白いものばかりなので、自分が興味を持てるジャンルのものを一度観てみてください。