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【レビュー】「MXR TEN BAND EQ」でベースの音作りの基本を押さえる【使い方】

MXR M108 10 BAND EQ

僕は今、現役でバンドのベーシスト/ベース弾いてみた奏者として活動してます。そんな僕が、足元(エフェクターボード)の音作りの要として使ってるのが、実は歪み系のエフェクターやプリアンプではなく「イコライザー」だったりします。

「音の帯域ごとに調整する」というこのイコライザー、音作り初心者にはいまいちピンとこないアイテムかもしれませんが、うまく使えば、音の表情を自在に操れる重要アイテムです。

今回は、僕が重宝してるMXRのTEN BAND EQ(10バンドEQ)について解説・紹介します。

 

MXR TEN BAND EQとは

MXR M108 10 BAND EQ

MXR M108 10 BAND EQ

 

「TEN BAND EQ」は、楽器エフェクターの大手MXRが販売してるグラフィックイコライザーです。「10バンドEQ」という名前のとおり、全部で10ポイントの帯域を調整できます。

ギター/ベース用イコライザーとしては定番中の定番のひとつで、シンプルで使い勝手のいい一品として広く人気があります。

31.25hzや62.5hzといった低域から16khzという高域まで調整できて、ピンポイントで帯域を上げ下げできます。

「他の楽器とぶつかる帯域を削りたい」「もっとアタックを効かせたい」など、様々な用途にそつなく使えます。奏法を変えるときに音の質感を調整する用にしたり、ソロで音を押し出すためのブースター代わりにしたりと、使い方は自由自在です。

 

どんな使い方がおすすめ?

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この10バンドEQ、僕はもっぱら「バンドの中で自分のベースの存在感を調整する」用途で使ってます。

 

設定の解説ですが、まず、バスドラムとぶつかったり音をブワつかせる原因になる31.25hzの超低域を大きめにカットします。62.5hzらへんもやや削り。

逆に、ベースのメイン帯域になる125hz~250hzあたりはややブーストして、低音の太さを強調します。

次に、ボーカルの基音とぶつかる500hzをしっかり目に、倍音とぶつかる1khzも少し削ります。曲の主役になる歌を引き立てたい。

中域を削った分、アタックを強めてベース音の存在感をしっかり出すために、2khzをややブーストします。僕のベースはわりとガリガリした音なので控えめに上げてますが、ベースによってはもっとしっかりブーストした方がいいかもしれません。

最後に、8khz~16khzの超高域をカットします。上に書いたように僕のベースはガリガリしたサウンドの子なので、耳に痛くなりがちな部分はしっかり目に削ってます。

 

結果的にはわりとドンシャリなセッティングになってますが、ベースらしい低音の響きもガツガツ前に出るアタック感も両立できてる……はず。 

こんな感じで、楽器の元々の音を曲やバンドに合わせて調整するために使うのが、一番オーソドックスなやり方じゃないでしょうか。

もちろん、極端なセッティングにして飛び道具的に使う、なんていうのもアリです。

 

まとめ

歪みやコンプ、プリアンプや空間系によるサウンドメイク自体も重要ですが、イコライザーを使って他のパートとの音の「住み分け」をしたり、楽器の特性やクセを調整してあげるのも、「バンド全体の中で自分の音を活かす」という視点で考えるとめちゃめちゃ重要です。

そんな用途に使うには、この「MXR TEN BAND EQ」はぴったりです。ボードの中にひとつあれば色んな場面で重宝するので、ぜひ買ってみてください。

これはほぼ機能が同じ色違い↓