パニック映画の定番テーマのひとつ「ウイルス感染」。恐ろしいウイルスによるパンデミックは、現実でも起こり得るからこそ、リアルな恐怖を感じさせますね。
そんなウイルスパニック映画から、個人的におすすめの名作・良作を紹介します。
- ウイルスパニック映画の代表作『アウトブレイク』
- リアルなパンデミックに背筋が凍る『コンテイジョン』
- ウイルスパニックによる終末を描くロードムービー『フェーズ6』
- ウイルスが引き起こす狂気の暴力とパニック『クレイジーズ』
- 未知のウイルスの恐怖を描いたSFホラー『アンドロメダ・ストレイン』
- 絵に描いたような世紀末を描くぶっ飛びアクション大作『ドゥームズデイ』
- ウイルスパニックアクションの金字塔『28日後…』
- 韓国発の本格ウイルスパニック映画『FLU 運命の36時間』
- スペイン発の"広場恐怖症"ウイルス映画『ラスト・デイズ』
- ウイルスで人類が死に絶えた後の世界『アイ・アム・レジェンド』
- ハリウッド大作レベルの感染パニック超大作『復活の日』
- 宇宙からのウイルスによる侵略『インベージョン』
- まとめ
ウイルスパニック映画の代表作『アウトブレイク』
アメリカの田舎町を舞台に、ペットショップに輸入された1匹の猿から未知のウイルスが広まる様が描かれるパニック映画。「ウイルス感染パニックといえばこれ」と言われるほどの名作です。
被害が次々に広まっていく様子は、エボラ出血熱のような現実のウイルス災害が想像されてゾッとさせられます。どんどん増える犠牲者、軍隊による物々しい封鎖など、最初から最後まで緊張感が続く傑作です。
主演がアカデミー賞主演男優賞を2度受賞したダスティン・ホフマンなのも見どころです。
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リアルなパンデミックに背筋が凍る『コンテイジョン』
新種のウイルスが発生して世界中に広まっていく様と、それを防ごうとするWHOの奮闘が描かれます。
パンデミック(感染爆発)の描写は生々しいほど徹底的にリアルで、まるで新型インフルエンザのシミュレーションでも観ているような気分にさせられます。家族を失う人々、ワクチンを求めて暴走する人々など、パニックの中での人間模様もよりリアルさを増していてゾッとさせられます。
マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、マリオン・コティヤール、ジュード・ロウなど、キャストが超豪華なところも見どころです。
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ウイルスパニックによる終末を描くロードムービー『フェーズ6』
殺人ウイルスで治安やインフラが崩壊したアメリカを舞台に、安全とされる地域を目指す4人の男女を描いたウイルスパニック映画。逃避行の中での戦いや葛藤、人間模様がくり広げられる、ロードムービー風の作品になっています。
とにかく徹底的に救いがないのが特徴で、主人公たちですら生きるために他の生存者を襲撃するような末期世界が描かれます。ウイルスパニック映画の中でも、随一の鬱映画と言える作品です。
ちなみに、「スター・トレック」シリーズの主演で知られるハリウッド俳優のクリス・パインが、まだ無名だったころに出演してるレアな作品でもあります。
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ウイルスが引き起こす狂気の暴力とパニック『クレイジーズ』
不慮の事故によってアメリカの田舎町にばらまかれた、ウイルス兵器の脅威を描くアクションホラー映画。「人間を狂暴化させる」というウイルスによって狂暴化した人々との戦いがくり広げられます。
ゾンビと違って理性を残したまま感染した人々は、銃やナイフなんかの武器を駆使して襲ってきます。さらに、感染をもみ消そうと政府や軍隊までもが生存者の敵にまわり、ひたすら絶望的なサバイバルが続く映画です。
襲ってくる感染者と戦うシーンが多くアクション要素がかなり強めなので、「バイオハザード」的なホラー映画が好きなら、間違いなくおすすめの作品です。
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未知のウイルスの恐怖を描いたSFホラー『アンドロメダ・ストレイン』
「ジュラシック・パーク」などの原作者として知られる、マイケル・クライトンの小説を映像化したSF映画です。元々はテレビシリーズとして放映されたので、計3時間ほどの長編となっています。
人工衛星によって地球に入り込んだ未知のウイルスの猛威がじっくりと描かれていて、状況がじわじわと悪化していく様は、現実の感染事故みたいでゾクッとさせられます。感染者が暴走して他の人間に襲いかかったりと、アクション要素もあって退屈させません。
少しずつ日常が壊れる前半、パニックが一気に広がる中盤、ウイルスの謎に迫る後半、とそれぞれ見せ場があるので、長編ですが飽きずに楽しめる佳作ホラーサスペンスです。
話のスケールも大きくて、テレビ映画とは思えない派手な映像やストーリーに驚かされます。
絵に描いたような世紀末を描くぶっ飛びアクション大作『ドゥームズデイ』
致死性のウイルスが蔓延して封鎖されたイギリス北部を舞台に、ワクチン開発のヒントを求めてそこへ侵入した特殊部隊の奮闘が描かれるアクション映画。
外界から孤立した封鎖区域は生存者たちによって独自の文化が築き上げられていて、まるで「マッドマックス」のように振る舞う暴徒、中世のような暮らしをする人々など、なんでもありの世界観が描かれます。
SF、アクション、ホラー、歴史ものなど、色々な要素をごった煮にしたハイテンションぶっ飛びアクション大作です。とにかく派手で激しいアクション映画が観たいなら、おすすめです。
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ウイルスパニックアクションの金字塔『28日後…』
事故で昏睡していた主人公が目覚めると、イギリス全体が新種のウイルスによって崩壊していて……というストーリーを描く、イギリス発のウイルスパニック映画。タイトルは、主人公が昏睡していた日数からとられています。
感染者の大群が全速力で追いかけてくるシーンは心臓に悪いハラハラの連続で、さらに後半では生存者同士の生々しい争いといった、「人間」の恐さに焦点が当たっているのが印象的です。
凶暴化した人々が襲ってくることから「ゾンビ映画」のジャンルで語られることもありますが、ウイルスは「人の正気を失わせて暴力性を増大させる」というものなので、正確にはゾンビじゃありません。
韓国発の本格ウイルスパニック映画『FLU 運命の36時間』
致死率100%のウイルスが広まっていく様を描いた、韓国産のウイルスパニック映画です。
スケールの大きさはハリウッド大作並みで、惨い死をもたらすウイルスの猛威、パニックになった人々の破壊と暴走、感染封じ込めのために犠牲もいとわない政府や米軍など、あらゆる要素が悲劇を生んでいきます。
サスペンスやアクションとしてだけでなく、ヒューマンドラマとしても見ごたえがあります。特に最後の展開は、ベタながら思わずウルっときてしまいます。
スペイン発の"広場恐怖症"ウイルス映画『ラスト・デイズ』
ちょっと珍しいスペイン発のウイルス感染パニック映画。劇中ではウイルスとは明言されていませんが、「伝染病のような何かが広まって~」という説明がされています。
屋外に出ることを過剰に恐れる「広場恐怖症」が世界中に広まる、というお話で、誰もが外に一歩出るだけで心臓発作を起こすほどに。人類は下水道や地下鉄を行き来しながら、文明が崩壊した社会でサバイバルをくり広げていきます。
閑散とした街の描写や反対に人でごった返す地下鉄の駅など、スケールの大きなシーンも満載。派手なパニック描写やサバイバル描写も多くて、ハリウッド顔負けのクオリティで楽しめる良作です。
ウイルスで人類が死に絶えた後の世界『アイ・アム・レジェンド』
ウィル・スミス主演で大ヒットを記録した終末SFパニック映画。未知のウイルスでほとんどの人類が死滅した世界で、奇跡的に免疫があって生き延びた男が、たった一人でサバイバルをくり広げます。
最大の見どころは、人が誰もおらず廃墟となったニューヨークの描写。本当にニューヨークの通りを封鎖して撮影されたという街中のシーンは圧倒的な臨場感です。
主人公の生々しいサバイバル描写はもちろん、彼がパートナーとして連れ歩く犬がめっちゃかわいいのもポイント。
「アイ・アム・レジェンド」から学ぶ・ウイルスで世界崩壊後の生き残り方 - 怠惰ウォンテッド
ハリウッド大作レベルの感染パニック超大作『復活の日』
これは小松左京の小説を原作に角川が製作した邦画なんですが、海外キャストを多数起用して内容的にはほぼ洋画レベルなので紹介します。
ストーリーは「未知のウイルスが世界中に広まって文明が崩壊。ウイルスが抑制される極寒の南極基地にいた数百人だけが生き残る」というもの。壊滅的なダメージを受けた人類が、南極から再び復興のために奔走していきます。
バブル期に莫大な制作費をかけて作られていて、言われなければ洋画だと思ってしまうくらいの超大作スケール。同年代のハリウッドの大作と比較してもまったく見劣りしません。
邦画ウイルスパニック大作「復活の日」のスケールが凄すぎる - 怠惰ウォンテッド
宇宙からのウイルスによる侵略『インベージョン』
名作SF小説「盗まれた街」をニコール・キッドマン主演で映画化した作品。宇宙から飛来したアメーバ状のウイルスが人間の脳に感染し、「見た目は普通の人間だけど意識は乗っ取られている」という状態へと変えていきます。
ふつうに喋るし食事もする。でも言動や表情がどこかおかしい……そんな人々が街に少しずつ増えていき、やがて正常な人間の方が少なくなっていく展開は、観ている人の精神もじわじわと追いつめてきます。
サスペンスやスリラー色の強い、異色の感染パニック映画としておすすめです。
まとめ
ウイルスを題材にした映画は、まったくの絵空事とは言えない、現実に起こるかもしれない可能性があるからこそ生々しい恐怖を感じさせますね。
崩壊していく社会、巻き起こるパニック、その中でくり広げられる人間ドラマ。そんな見どころに注目しながら、観てみてください。
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