ハリウッドスターのブラッド・ピットを主演に迎え、製作費に200億円をかけて公開された「ワールド・ウォーZ」。
ド派手なアクションシーン、世界規模のスケールの大きさ、津波のように襲ってくるあり得ない数のゾンビたち……そんなハリウッド大作ならではの壮大さで、かつてないゾンビ映画として大ヒットを記録しました。
そんな「ワールド・ウォーZ」の続編ですが、脚本が決まらなかったり監督が交代しまくったりでついには正式に「製作中止」が発表されてしまいました。悲しいかぎりですね。
というわけで今回は、「ド派手なゾンビ映画大作」の数々を観て、ゾンビ映画界の発展に貢献した「ワールド・ウォーZ」を追悼していきましょう。
- ドーン・オブ・ザ・デッド
- バイオハザードⅡ アポカリプス
- ゾンビランド
- 新感染 ファイナル・エクスプレス
- ランド・オブ・ザ・デッド
- デイ・オブ・ザ・デッド
- 28週後…
- REC/レック
- アイ・アム・レジェンド
- アイアムアヒーロー
- まとめ
ドーン・オブ・ザ・デッド
ゾンビ映画の超名作「ゾンビ」を現代風にリメイクした、2004年公開の作品。「ワールド・ウォーZ」が公開されるまでは、「大作ゾンビ映画」といえばこの作品でした。
ストーリーは「ゾンビウイルスが蔓延した都市部で、生存者たちがショッピングモールに立てこもる」という原作に沿ったもの。ゾンビの群れが全力疾走で追いかけてくる様は、心臓に悪いスリルを感じさせてくれます。
「走るゾンビ」の先がけになった作品でもあり、アクションホラーとしてのゾンビ映画の可能性を切り開いた傑作です。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」感想 走るゾンビの原点であり頂点(ネタバレあり) - 怠惰ウォンテッド
バイオハザードⅡ アポカリプス
日本のホラーゲームを原作にした「バイオハザード」シリーズも、大作ゾンビ映画として有名ですね。
その中でも2作目「バイオハザードⅡ アポカリプス」は、ゾンビ映画らしさと派手なアクション要素のバランスがとれた良作です。
ゲームでも重要な舞台になる街・ラクーンシティでゾンビウイルスが広がる中、脱出を図る生存者たちと感染を封じ込めたいアンブレラ社(ウイルスを開発した製薬・軍事会社)、そしてゾンビの三つ巴の戦いが描かれるこの作品。ゲームの人気キャラも登場するので、原作ファンは特に楽しめます。
1作目「バイオハザード」の内容もダイジェスト映像や主人公の回想で追ってくれるので、この2作目から観ても十分ストーリーは分かるはずです。
ゾンビランド
「グランド・イリュージョン」などで人気のジェシー・アイゼンバーグ主演で、ゾンビ蔓延によって崩壊したアメリカをコミカルに描くホラーコメディ映画。「ワールド・ウォーZ」に抜かれるまでは、この作品がゾンビ映画の興行収入歴代1位を記録してました。
内容は「頼りないオタク青年」「ワイルドな中年男」「謎の多い美少女姉妹」の4人がひょんなことから滅びたアメリカを旅するというロードムービー的なもの。「ゾンビ映画あるある」を皮肉った展開や、危険がいっぱいなはずなのにゆるいノリなど、安心してゲラゲラ笑える映画です。
2019年公開予定で続編の計画も進んでるみたいなので、今のうちにチェックしておきましょう。
新感染 ファイナル・エクスプレス
ゾンビウイルスが広まる中で、安全地帯とされる釜山(プサン)を目指す新幹線の乗員乗客を描いた韓国産ゾンビホラー映画。
そのスケールはハリウッド映画に並ぶほどの規模で、怒涛の勢いで迫りくるゾンビの描写は「ワールド・ウォーZ」と比べても見劣りしません。
韓国映画はヒューマンドラマに定評があるのもあって、ストーリー的にも感動ポイントが盛りだくさんです。最後はガチで泣けます。
現在この世にあるゾンビ映画で「ワールド・ウォーZ」なみの迫力を体感できるのは、この作品だけでしょう。
ランド・オブ・ザ・デッド
ゾンビによって滅びたアメリカを舞台に、防壁に囲まれた街の人々のサバイバルが描かれる作品。メインテーマは「格差社会」で、街の住人が富裕層と貧困層に分かれていたりと、ゾンビの危機を前にしても争いを止めない人間の愚かさが描かれます。
ゾンビたちも「道具を使う」「統率された集団で動く」といった進化を見せて人間と真正面からぶつかり合ったりと、社会派ホラーサスペンスとしても面白い異色作です。
後半ではゾンビの大群と人間の軍隊の激突もあって、アクション映画としても見どころが豊富です。
デイ・オブ・ザ・デッド
「アメリカのとある町でゾンビウイルスが広まる中、街を封鎖した州軍や街の生存者たちがゾンビと戦う」という作品。「田舎町」「化け物(ゾンビ)」「サバイバル」という王道の要素が集まった、正統派パニックアクション映画です。
ところどころB級感が漂っているものの、ゾンビの群れが壁まで走ったり窓を突き破って2階から襲いかかってきたりと、ハラハラさせられる描写が満載です。スピード感あふれるアクション映画として、がっつり楽しめます。
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28週後…
イギリス産のホラーアクション映画です。「人間を異常に狂暴化させるウイルスによって壊滅したイギリスで、アメリカ軍の主導で生存者たちの帰国と復興が始まるも、再びウイルスの蔓延が始まってしまい……」というストーリーが描かれます。
ウイルス感染者は厳密にはゾンビじゃありませんが、「本能のままに人間を襲い、血液から感染する」という内容でゾンビ映画として扱われることが多い作品です。安全地帯もなく、生存者たちがだんだん追い詰められていく様は、半端じゃない絶望感が漂います。
ハリウッドでも活躍する実力派俳優が多く出演していて、大作としてしっかり楽しめるゾンビ映画です。
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REC/レック
規模的には「大作」という感じじゃありませんが、「すごいゾンビ映画」として強くおすすめしたい傑作です。
とあるアパートで「人が暴れてる」という通報が入り、そこへ駆けつけた警察や消防、報道クルー、そしてアパートの住人たちが、ゾンビ感染パニックに巻き込まれていきます。
最大の特徴は、映画が終始「テレビカメラの視点で進む」というところです。暗くて見通しの悪いアパート内で血まみれの感染者が絶叫しながら迫ってきて、思わず「うぉわっ!」と声に出るくらい心臓に悪い展開が続きます。
ゾンビ映画としてのスリルや恐怖度で考えたら、世界最恐クラスの傑作でしょう。
アイ・アム・レジェンド
ウイルスでほとんどの人間が死ぬか異形の化け物に変貌した世界を舞台に、たった一人免疫によって生き残った男のサバイバルが描かれます。
こちらも正確にはゾンビが出てくるわけじゃありませんが、感染者の見た目がそんな感じなのでゾンビ映画扱いされることが多い作品です。
主演はハリウッドスターのウィル・スミスで、荒廃して誰もいないニューヨークの光景など、圧倒的なスケールの世界観に度肝を抜かれる大作サバイバルホラーです。
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アイアムアヒーロー
人気漫画を原作にした日本産ゾンビ映画。主演は大泉洋、他にも有村架純や長澤まさみ、ドランクドラゴン塚地といった人気俳優が出演してます。
邦画としてはかなりの大作として製作されたにも関わらず、血肉飛び散る思いっきりグロテスクな描写でR15+指定されたという珍しい作品です。特に終盤でゾンビの群れを迎え撃つシーンは、心臓の弱い人は観てはいけないショッキングさです。
スケール的にもアクション的にも「ワールド・ウォーZ」と張り合えるクオリティで、まさに日本が誇るゾンビパニック超大作と言えるんじゃないでしょうか。
まとめ
以上、世界観のスケールや映像的な迫力が魅力のゾンビ映画を紹介しました。ハリウッド大作の「ワールド・ウォーZ」と並べられる、派手で面白い良作ぞろいです。
大作クラスのゾンビ映画が観たいときは、ここで紹介した作品を観ればきっと満足できます。
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