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スリーピースバンドの個人的おすすめ10選【日本編】

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オーソドックスなバンド編成としては最小規模の「スリーピースバンド」。

4人編成のバンドと比べると、人手が少ない分それぞれの技量が求められる難しい編成です。一方で、「一人ひとりの個性や存在感がより際立つ」という魅力もあります。

あと、「人数が奇数」ってなんかヒーローものっぽくてかっこよくないですか?

そんなスリーピースバンドの中から、個人的なおすすめバンドを紹介します。あえてメジャークラスの有名どころは外して、マイナー寄りのラインナップでいきます。

ド直球のギターロックで魅せるスリーピースバンド:CIVILIAN

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今回紹介する中では一番有名なバンドだと思います。前名義「Lyu:Lyu」の頃から好きです。

ボーカルギターのコヤマヒデカズさんはボカロP「ナノウ」としても長年活動されてたんですが、複雑で壮大なアンサンブルのボカロ曲とは裏腹に、このバンドでは「スリーピースバンド」らしい直球のギターロックサウンドを見せてくれてます。

聴いてるだけでヒリヒリするような緊張感とハスキーなボーカルが合わさった、力強さと色気が混在したカラーが最大の魅力です。

 

不穏さと優しさが同居する異色の世界観:People In The Box

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残響系ポストロックの元祖。異世界に迷い込んだような詞世界と、超絶アルペジオや轟音アンサンブル、ポエトリーリーディングまであらゆる技法を見せるサウンドが魅力のスリーピースバンドです。

全体的には不穏な世界観の中で、不意に優しく温かい空気が流れたりして、リズムもコードも目まぐるしく変わる複雑な音像と合わさって惹き込まれます。

スリーピースバンドとしての表現を追求し続けるような、アーティスティックなスタンスも好きです。

 

真に迫る緊張感が魅力のスリーピースバンド:Age Factory

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新世代の正統派オルタナティブスリーピースバンド。MV越しでも尋常じゃないくらいの緊張感が伝わってきます。

聴いてるだけで感情がかき立てられる、爆発するようなエネルギーがサウンドに変換されてぐいぐい迫ってきます。殴りつけるようなインパクトのあるボーカルも印象的。

そんな豪快な展開から、スッと美麗なCメロに流れていったりするアレンジ力も見どころです。

 

透明感と儚さに満ちたシューゲイザー:羊文学

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シューゲイザーと歌ものインディーロックを混ぜ合わせた音楽性が魅力の女性ボーカルスリーピースバンド。朝日に照らされて透き通るカーテンみたいな清涼感あふれるサウンドと、抑揚豊かでハスキーなボーカルのバランス感覚が絶妙です。

絹のような柔らかい楽曲の数々は、スーパーカーやきのこ帝国あたりのバンドが好きなら、間違いなくピンとくるものがあります。

 

スリーピースバンドらしいオルタナティブサウンド:TOKYOGUM

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 残念ながら今は活動休止になってしまってる、残響レコード出身のスリーピースバンド。洋楽的なインディーロック・オルタナティブを邦楽的な歌メロと融合させて、不思議な色味を帯びた楽曲が魅力です。

コードとメロの組み合わせ方が独特で、スリーピースらしい「リズム+リフ」のアンサンブルながら聴いてて飽きません。

サウンド的にはけっこうゴリゴリなことやってるのに、メロの力でキャッチーに聴かせてくれるのも見どころ。

 

轟音ポストロックとポエトリーリーディングの融合:été

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「轟音系ポストロックで新しいバンドを聴きたいならこれを聴け」と強くおすすめしたいスリーピースバンドです。

変拍子ばりばりの曲展開、複雑なアルペジオと轟音アンサンブルの緩急など、サウンドは邦楽ポストロックの直系。そこに「少年声のポエトリーリーディング」という新しい要素が加わることで、今の若い邦ロックファンにも受け入れやすいキャッチーさが生まれてます。

このバンドはライブがとにかく凄まじいので、生で観てみよう。

 

武骨な鋭さが光るオルタナティブロック:Teenager Kick Ass

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いい意味で粗さを含んだサウンドがオルタナティブロック的な温度感と合わさって、武骨で鋭い魅力になってるスリーピースバンド。

音とメロディで殴りつけるような曲から繊細なミディアムバラードまで、作り手の感情が見えるのも聴き入りたくなるポイントです。

ちょっと前にメンバーの脱退もあったみたいですが、ぜひ長く続いてほしい。

 

浮遊感が漂うシューゲイズ・スリーピースバンド:polly

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きのこ帝国も輩出したUKPROJECT所属のスリーピースバンド。「これぞシューゲイザー!」と言いたくなる浮遊感たっぷりのサウンドが特徴です。

中性的なハイトーンボーカルも合わさって、ノスタルジックな空気感を生んでます。メロ的にどこか歌謡曲っぽい色味が感じられるのも注目ポイント。

 

切ない系歌ものスリーピースバンドの究極系:plenty

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2010年代前半の邦楽シーンを代表する切ない系歌ものスリーピースバンドですね。解散後も根強い支持を集め続けてます。

サウンドは極限までシンプルに歌を引き立てて、江沼さんの少年のようなボーカルが無邪気さと色気の混在した不思議な色味を見せてくれます。

初期はひたすら自己内省に徹するような仄暗い詞世界を、後期の曲では悲しさの中に一筋の希望が光るようなストーリーを見せてくれて、どっちにもそれぞれ魅力があります。

 

鋭いサウンドと"歌"の力が際立つスリーピースバンド:カナタ

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広島を拠点に活動するスリーピースバンド。今はメンバーチェンジがあったみたいですが、サウンド的にはスリーピースが軸になってます。

ソリッドできらびやかなギターを主軸にしたサウンドと、ボーカルギターのアンさんの圧倒的な"歌"のインパクトが特徴で、青っぽいひんやりとした音像の中に人間らしい体温を感じさせてくれます。

知る人ぞ知る、という知名度のバンドですが、もっと有名になってほしい。

 

まとめ

完全に僕個人の好みに寄ったラインナップなので、全体的にオルタナティブ、シューゲイザーっぽいスリーピースバンドが中心の紹介になりました。

メジャーどころを中心に聴く人にとっては知らないバンドも多いと思いますが、この機会に注目してみてほしいです。