元々はボカロP「ハチ」としてネット上で音楽活動をスタートした米津玄師。それが今では、邦楽シーンでトップレベルの人気を誇るシンガーソングライターになりました。
そんな「ボカロPとして名を上げた後にシンガーソングライターとしてデビュー」という活動スタイルですが、今ではネット発の音楽活動のかたちとして当たり前になっています。
米津玄師だけじゃない、「ボカロPからシンガーソングライターになったアーティスト」をまとめて紹介していきます。
40mP/イナメトオル
イナメトオルこと「40mP」は、「ボカロPからシンガーソングライターへ」というアーティストの中でも、かなり初期から活動してる一人です。
ボカロPとしては「トリノコシティ」や「シリョクケンサ」、「からくりピエロ」、「恋愛裁判」などJ-POP寄りの曲が多く、シンガーソングライターとしても自作曲のセルフカバーを中心に発表しています。
王道中の王道で、聴きやすい音楽性が魅力です。さらに、サポートメンバーが「弾いてみた」界隈の人気プレイヤー揃いなのも見どころ。
バルーン/須田景凪
2010年代後半のボカロ界を代表するボカロPのひとり「バルーン」。
リズム的にはボカロの王道をいきながら、オルタナティブロック色の強いサウンドと独特のメロディワークで強い個性を見せて、「シャルル」「雨とペトラ」「朝を呑む」など多くのヒット曲を生み出してきました。
2017年からは本名の須田景凪(すだけいな)名義でシンガーソングライターとしても活動を始めていて、2019年には1st EP「teeter」でメジャーデビューも果たしました。
独特のクセをもったメロディセンスはソロでも健在で、ポスト米津玄師の立場に最も強いアーティストの一人かもしれません。
有機酸/神山羊
エレクトロなどの要素が強い音楽性で注目を集めてきたボカロP「有機酸」は、「quiet room」「カトラリー」「lili」などの代表曲で知られています。
2018年11月にシンガーソングライター「神山羊」としての活動宣言と合わせて自身が歌う新曲「YELLOW」を公開し、それが瞬く間に1000万再生を突破しました。
シンガーソングライターになった直後からボカロP時代すら大きく上回る注目が集まっている、珍しいタイプのアーティストと言えるかもしれません。
こんにちは谷田さん/キタニタツヤ
オルタナティブロック色の強いバンドサウンドで、根強い支持を集めてきた「こんにちは谷田さん」。
2017年ごろからは自作ボカロ曲のセルフカバーなどでシンガーソングライターとしての活動も本格化して、今ではそちらの方に重点を置いた活動を展開しています。
攻撃的でハスキーな声と鋭いロックサンドの絡みで表現される、哲学的で複雑な詞世界が魅力です。
最近はバンド「sajou no hana」での活動や楽曲提供・編曲などの活動も盛んで、完全にプロ作曲家の仲間入りを果たしています。
risou/Sori Sawada
圧倒的な情景描写で魅せる失恋ソングの数々で、「ボカロ界のback number」と呼ばれてきた「risou」。こちらも最近はシンガーソングライターとして、自身の歌唱する曲の発表をメインに活動してます。
ソロシンガー名義で初の本格的なMVになった「昼日中」は、優しく切なく、ストーリー性豊かな歌詞の魅力はそのままにサウンド面のクオリティアップが凄まじいです。
このMVがYouTube上でスマッシュヒットして一段と注目を集めていて、今後の期待が高まるアーティストです。
なぎさ/mao sasagawa
オルタナティブロック系のボカロPとして活動を続けてきた「なぎさ」は、途中から本名の「mao sasagawa」名義に移行して、音楽性もシューゲイザーやドリームポップなどを軸にした、よりコアなものに変化しています。
最近は自身がボーカルを務めるソロ作品の発表がメインになっていて、宅録系シンガーソングライターとして着実に話題を集めてきました。
「ボカロP出身のアーティスト」の枠を超えて、インディーシーンで広く注目されています。
まとめ
続々と増えているボカロP出身シンガーソングライター。音楽活動の場としてネット上が重要になっていく中、こういう流れが生まれるのも時代の表れと言えますね。
ボカロシーンと邦楽シーンをつなぐボカロP出身アーティストが、これからどんな活動を展開して注目されていくのか、楽しみです。
こちらの記事もおすすめ↓