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「フローズン」感想 絶妙にリアルなところが痛くて恐い(ネタバレあり)

フローズン(字幕版)

ワンシチュエーションスリラーの一番重要なポイントは「痛みと恐怖に感情移入できるか」だと思うんです。

映画を観ていて「もし自分がこんな状況になったら嫌だあ~!うわああ痛そう~!」と思えるかどうかがこの手の映画の評価を分ける最大の要因でしょう。

その点、この「フローズン」は「スキー場のリフトの上」という異色のシチュエーションながら、絶妙なリアリティが痛さと恐さをくすぐる良作だと思います。詳しく感想を書いていきます。

 

 

「フローズン」あらすじ

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2010年 アメリカ

監督:アダム・グリーン

キャスト:エマ・ベル、ショーン・アシュモア、ケヴィン・ゼガーズ

 

スキー場に遊びに来たパーカー、ダン、ジョーの3人は、最後の1回を滑るために終業時間を過ぎた後も係員に頼み込んでリフトに乗る。

ところが、ささいな確認間違いによってスキー場は3人をリフトに乗せたまま停止させ、営業を終了してしまう。

「地上15mのリフトに取り残され、次のスキー場の営業は1週間後」という絶望的な常用の中、3人はなんとかリフトを降りる方法を考えていくが、氷点下の状況で次第に体力を奪われていき……

 

感想

絶妙にあり得そうなシチュエーション

「地上15mのリフトの上」という、絶妙に逃げられなさそうなシチュエーションのチョイスが光る「フローズン」。この場所選びが、なんともいえないリアリティアがあっていいですね。

パーカーたち3人が取り残されるきっかけが、ささいなヒューマンエラーの重なった結果、というのも妙にリアルなポイントです。

なんというか「アンビリーバボー」とか「世界仰天ニュース」とかで紹介される海外の珍事件みたいで「世界で一件くらいはほんとにこんな事件ありそう…」と思えてしまいます。

最初は「おいおい勝手に営業終了するなよ」という怒りが勝ってた3人が、次第に自分たちの状況がシャレにならないことに気づいて焦り、泥沼のサバイバルに陥っていく流れも観ていて焦燥感をあおられました。

「えっこれほんとにヤバくない…?」と気づいたときの、背筋がゾクッとなる感じがほどよく恐いですね。

 

「痛い」描写が最悪に生々しい(誉め言葉)

「極寒のスキー場で動けない」というシチュエーションで誰もが想像する「痛い」描写をひととおりやってくれるサバイバルシーンもナイスです。

とりあえずまずありそうな「こごえる」「凍傷」の描写が辛い。さらに「素手でリフトの金属部分に触れたまま寝てたらひっついて皮が剥がれる」という描写は意外なトラップでした。

そして一番きついのが「飛び降り」でしょう。焦って無茶な15m飛び降りを敢行して、両足の骨がこんにちはする大骨折をかましたところは、間違いなくこの映画で一番痛いシーンじゃないでしょうか。

さらに、そこからの「両足を折って動けず狼に生きたまま食われる」という悲惨すぎる最期もきつい。この映画のグロシーンにおける彼一人の負担が重すぎます。

全体的にどのシーンも痛みをリアルに想像できちゃう生々しさがあって、血肉飛び散るような派手なグロ描写にはない「痛々しさ」がありました。

 

 

まとめ:スキー場に行くのが嫌になった

僕は高校の修学旅行のスキーで「リフト高い…こっわ…」と思ってたので、その上でこの映画を観たら、もう二度とスキー場には行けません。

ワンシチュエーションスリラーとしてはけっこう良作と呼べるクオリティの「フローズン」ですが、これからスキーに行く予定がある方はまだ観ない方が安心じゃないでしょうか。

そのくらい絶妙なリアリティと生々しく「痛い」シーンに満ちた映画です。

 

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