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「フライト・ゲーム」感想・評価 男の哀愁漂う飛行機サスペンスの良作(ちょこっとネタバレあり)

フライト・ゲーム(字幕版)

「96時間」シリーズの大ヒット以降、遅咲きのアクション俳優として一気に開花したリーアム・ニーソン。その後も彼の主演でいくつもの映画が製作されましたが、その中でも個人的に特に面白かったのが、この「フライト・ゲーム」です。

サスペンスとアクションのバランスがよく、哀愁漂う主人公の魅力とほどよい緊張感を楽しめるスリリングな良作でした。詳しくレビューしていきます。

 

「フライト・ゲーム」あらすじ

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2014年 アメリカ、フランス

監督:ジャウム・コレット=セラ

脚本:ジョン・W・リチャードソン ほか

キャスト:リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ドッカリー、クイン・マッコルガン

 

ビル・マークスは航空保安官でありながら、酒に溺れて勤務中に素行不良をくり返していた。

彼が普段通りに飛行機に乗って勤務を開始すると、離陸後に「金を用意しなければ乗客を殺害する」という犯行予告が匿名で届く。マークスは機内でひそかに調査を開始するが、予告通りに犠牲者が発生していき、さらに一連の事件の犯人としてマークスに疑いがかけられていく。

乗客乗員の信用を得られない中で、マークスは独り事件を止めるために奮闘していくが……

 

「フライト・ゲーム」感想

リーアム・ニーソンの「哀愁漂う男」の魅力がさく裂

他の人気アクション俳優にはないリーアム・ニーソンならではの魅力が「哀愁漂う男」の雰囲気でしょう。

人生の厳しさを味わい尽くし、さまざまな経験を積んだベテランでありながらどこか日々に疲れたような表情を見せるその渋さこそが彼の個性です。

今回の役柄は「優秀な航空保安官でありながら、辛い過去を抱えて酒に溺れる男」というキャラクター。あまりにも「人間」すぎる生々しい主人公が、リーアム・ニーソンの持つ俳優としての説得力としっかりマッチしてます。

駄目なところがありながらも足掻き、事件に立ち向かう様が、単純なヒーローではない人間くさい「主人公」として感情移入させてくれます。

 

なにせ、自分こそが連続殺人の犯人じゃないかと乗客乗員みんなから疑われたときの解決方法が「俺は弱い人間だ!ダメ人間だ!だが事件を解決して皆を救いたいと思ってるのは本当だ!協力してほしい!」と正直に言うだなんて、ふつうなら「なんじゃそりゃ!」と言われるストーリー展開です。

それなのに「ええ話やなあ!頑張れ!」と思わせる説得力を出せるのは、リーアム・ニーソンのベテラン俳優としての実力・魅力があってこそでしょう。

このスピーチに心を打たれた乗客たちと主人公が、協力して事件に立ち向かうクライマックスは激アツでした。

 

サスペンス要素強めのストーリーが手に汗握る

もちろん、この映画の見どころはリーアム・ニーソンの男の哀愁だけではありません。

「エスター」や「 ロスト・バケーション」などを手がけ、「アンノウン」でもリーアム・ニーソンとタッグを組んでいるジャウム・コレット=セラ監督の手で、スリリングなサスペンス要素強めのストーリーが展開されます。

二重のミスリードやキャラの印象を巧みに誘導する描写が真犯人から観客の目を逸らし、それまで善良な顔をしていた犯人が本性を現したときの「お前かああ!」となるシーンは結構ショッキングでした。

サスペンスだけでなくリーアム・ニーソンがスタイリッシュに立ち回るアクション描写もしっかりあって、映像的にも派手に楽しめます。

 

まとめ:王道の航空サスペンスとしても「リーアム・ニーソン萌え」としても楽しめる

ハラハラさせられる超王道の航空サスペンスであり、リーアム・ニーソンの「哀愁漂う渋い男」としての魅力に萌えられる作品でもある「フライト・ゲーム」。

サスペンス映画ファンもリーアム・ニーソンファンも楽しめる、軽快でテンポのいい良作でした。

リーアム・ニーソンと監督のジャウム・コレット=セラはこの映画以外にも3作でタッグを組んでますが、どれも安定した面白さを見せてくれてるのでそちらもおすすめです。

リーアム・ニーソン×ジャウム・コレット=セラのタッグ作品が外れなしで面白い - 怠惰ウォンテッド

フライト・ゲーム(字幕版)

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