「96時間」シリーズの大ヒット以降、主役級のハリウッドスターとして一気に人気を増したリーアム・ニーソン。
そんなリーアム・ニーソンの最近の主演作でよくメガホンをとっているのが、スペイン出身の映画監督ジャウム・コレット=セラです。
この「主演リーアム・ニーソン×監督ジャウム・コレット=セラ」というタッグの作品、これまで「外れなし」といっていい良作ぞろいです。まとめて紹介します。
全4作ある「リーアム・ニーソン×ジャウム・コレット=セラ」作品
アンノウン
事故から目覚めたら、妻も友人も仕事関係者もみんな自分のことを忘れて「あなた誰?」と聞いてくる…という異常事態に見舞われた男を描くアクションサスペンス。リーアム・ニーソンとジャウム・コレット=セラ監督の初タッグ作品です。
ミステリー色の強いストーリーが見どころで、「観る推理小説」とでも言うべき展開に惹きこまれます。真相が明らかになるクライマックスでは「その手があったか!」と唸らされました。
フライト・ゲーム
飛行機内での連続殺人事件に立ち向かう航空保安官を描いたアクション映画。主人公に疑いがかけられる前半から、徐々に事件の謎が明らかになる後半への転換と盛りあがりが鮮やかです。
王道のハイジャック系サスペンスや閉鎖空間アクション映画としても秀逸で、ここぞという場面で挟まれるスタイリッシュアクションが作品の緊張感を増してくれました。
ラン・オールナイト
息子同士の不運なトラブルをきっかけに、裏社会の元ボディーガードの男と、その雇い主だったマフィアのボスが泥沼の争いを展開していくハードボイルドアクション映画。
リーアム・ニーソン×ジャウム・コレット=セラのタッグ作品の中でも特に異色で、ノワール的な色味の強い作品です。
主人公と敵対するマフィアのボスを名優エド・ハリスが、主人公の息子をリメイク版「ロボ・コップ」のジョエル・キナマンが、主人公を狙うヒットマンをラッパーのコモンが演じるなど、渋い実力派が並ぶキャスティングも見どころのひとつでしょう。
トレイン・ミッション
いつものように通勤電車に乗っていた元警官のセールスマンが、謎の女に変な依頼をされたことから事件に巻き込まれていくサスペンススリラー。
リーアム・ニーソンは「人生に疲れてる覇気のないオヤジ」役が意外と似合うんですが、本作の主人公はまさにそんな感じ。ごく普通のおじさんな主人公が、事件の中でしだいに大立ち回りを演じていく展開が熱いです。
ストーリー自体も古風なミステリー小説を現代風にアレンジしたような内容で、この手の謎解きサスペンスが好きなら堅実に楽しめます。
リーアム・ニーソン主演作以外のジャウム・コレット=セラ監督作
エスター
ジャウム・コレット=セラ監督はリーアム・ニーソンとのタッグ以外でも話題作を手がけて実績を残してきた人ですが、その代表例と言えるのがこの「エスター」でしょう。
ある家族に養子として引き取られた少女が巻き起こす事件を描くショッキングなサイコスリラーで、2000年代の名作ホラーのひとつとして知られてますね。
エスターを演じたイザベル・ファーマンの怪演が最大の見どころです。
ロスト・バケーション
王道のサメパニックに「岩場の上から動けない」というワンシチュエーション要素を加えたことで話題を呼んだ「ロスト・バケーション」も、実はジャウム・コレット=セラの監督作です。
変わり種のB級サメ映画が乱立するなかで久々に登場した「真面目なサメ映画」の傑作として人気を集めましたね。
この映画でもそうですが、ジャウム・コレット=セラ監督は「観客に一番インパクトを与えるタイミングでショッキングな描写を見せる」さじ加減が絶妙に上手いです。
蝋人形の館
ジャウム・コレット=セラ監督の初の長編監督作です。某ロックバンドの曲とは無関係ですよ。
ある田舎町の蝋人形だらけの館を舞台にした戦慄のスプラッターホラーで、ショッキングな破壊描写と「殺人鬼VS若者グループ」という王道の攻防が楽しめる良作です。
お騒がせセレブでおなじみのパリス・ヒルトンも出演していて、「普段は生意気キャラのパリスが鉄パイプで頭をぶち抜かれる」というレアな描写も観れますよ。
まとめ
この「リーアム・ニーソン×ジャウム・コレット=セラ」のように、「実力派監督と常連俳優」というタッグは強いです。お互いの個性や仕事のやり方を理解し合ってるので、常に一定以上のクオリティの作品を生み出してくれます。
良作をばんばん作り出してきたリーアム・ニーソンとジャウム・コレット=セラが今後もタッグを組むのか、組むとしたらどんな作品を作ってくれるのか、楽しみですね。