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「アニマル・パージ」感想 意外と迫力もスケール感もある良作(ちょっとネタバレ)

アニマル・パージ(字幕版)

大抵の動物が本気を出したら人間はまったく敵わないそうで、ペットの犬や猫ですら牙を剥かれたら成人男性でも簡単にやられてしまうと聞いたことがあります。

じゃあ、もしも動物園のあらゆる生き物や街中のペット、野生の鳥やネズミが暴走を始めたら……というパニックを描くのが、この「アニマル・パージ」です。

地雷映画の配給でおなじみアルバトロスによる低予算映画ですが、これが思いのほか迫力とスケール感のある良作パニック映画でした。詳しくレビューします。

※決定的なネタバレはしませんが、終盤のストーリーについて多少触れます

 

「アニマル・パージ」あらすじ

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2016年 フランス

監督:ニコラス・デュヴァル

キャスト:ロメイン・ポーテイル、トム・ハドソン、ゾアール・ウェクスレル、ピーター・ハドソン

 

とある動物園に新しい展示物としてゴリラが運び込まれてから、動物たちが異常に狂暴化する事態が発生。

やがて動物たちは手のつけられない暴走を始め、影響は動物園を超えて街中のペットや野生動物にも現れはじめる。

暴走の原因がゴリラにあると推測した動物学者のアリックスは、パニックの中で知り合った刑事や若者たちとともに事態解決のために奔走するが……

 

「アニマル・パージ」感想

実写とCGを組み合わせた動物の暴走は見ごたえあり

いかにもB級なストーリーやジャケットデザインの「アニマル・パージ」ですが、パニック描写の力の入れ方はなかなかでした。

もちろんハリウッド大作なんかと比べるとしょっぱい部分が多々ありますが、B級映画の中ではそれなりにお金がかかってる方みたいで、「あらゆる動物が街中で大暴走」というスケール感の表現はしっかりできてました。

白昼の街中で人々が逃げ惑い、爆発炎上も交えて被害が広がっていくシーンは見ごたえ十分です。

動物によるパニック描写も「カラスやネズミの群れなど粗が目立ちにくい部分はCG、間近で動物が映るシーンはできるだけ実物を使う」という演出でうまく描き分けてるので、本物の熊や鷹、大型犬が迫ってくるシーンの緊張感はけっこう本気でビビらされます。

なかにはおもちゃみたいなクモの群れが出てきたり、CG丸出しの象が突っ込んできたりするシーンもありますが、そこは「お金が無いなりにパニック描写のバリエーションを増やそうとした努力」として微笑ましく観てあげるべき部分でしょう。

全体的には、(B級映画という前提で観れば)大迫力!と言っていいくらいのインパクトがありました。

 

無駄なものも必要なものも削ぎ落したストーリー

この「アニマル・パージ」、なんと尺が71分しかないんですよね。なのでこういうB級パニック映画にありがちな「尺稼ぎの退屈な人間ドラマ」が皆無です。

なにせ開始3分で最初の犠牲者が発生して、開始8分でパニック開始です。凄まじいスピード感。「一気に予算使い切って駆け抜けてやるぜ!」という作り手の気概がうかがえます。

キャラクター描写は最低限で無駄なシーンは一切削ぎ落し、ときには「そこはもうちょっと説明してもよくない?」と思えるシーンすら削ぎ落して爆速でストーリーが進むので、勢いのいいパニック描写と合わさってストレスゼロで観られるのは嬉しいポイントです

ただ、あまりにも尻切れトンボなラストだけはちょっと解せない。別にこの手のパニック映画に秀逸な結末なんて求めてませんが、途中でぶった切ったような終わり方は「えっこれでエンディング?マジで!?」という驚きがありました。

 

まとめ:パニック映画好きなら十分楽しめます

ストーリーはツッコミどころ満載だし終わり方はある意味で衝撃的だし、どうしても低予算感が拭えないシーンもありますが、「色んな動物たちの大暴走によるパニックを楽しむ」という点においては必要十分なクオリティです。

「あくまでB級映画」という前提のもとで観るなら、意外とナイス迫力な大パニックを楽しめるでしょう。モンスターパニックやディザスターパニックが好きな人なら、手に取る価値は十分ある良作です。

アニマル・パージ(字幕版)
 

 

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