「世界の終末」は、パニック映画やホラー映画、アクション映画など、さまざまなジャンルの作品の舞台として人気を集めてきました。いわゆる「ポストアポカリプスもの」というやつですね。
そんな「終末」を描く映画の中から、おすすめの良作を紹介します。10選を超えてしまってますが許してください。
「戦争で終末」系のおすすめ映画
ザ・ウォーカー
「これぞ文明崩壊」という世界観が魅力の終末アクション大作。デンゼル・ワシントン主演、敵役でゲイリー・オールドマン出演という激渋キャストも見どころです。
灰色で退廃的な映像美、デンゼル・ワシントンお得意のハイスピード切れ味抜群アクション、ならず者武装集団からディストピア西部劇チックな町など、この手の終末映画が好きな人にとってはたまらないシーンの連続。お腹いっぱいになれること間違いなし。
「主人公がなぜ歩き続けるのか、何を守ってどこを目指すのか」という、欧米作品ならではの真相も見どころです。
「ザ・ウォーカー」感想 これぞ理想的な終末映画(ネタバレあり) - 怠惰ウォンテッド
エンド・オブ・ザ・ワールド(2000年)
終末小説の超傑作「渚にて」を映画化した2000年の作品。
テレビ映画なので映像的に派手だったり豪華だったりはしませんが、「放射能によってゆっくりと崩壊に向かっていく世界」をじっくり描く骨太な作品に仕上がってます。
戦争終末映画の隠れた名作としておすすめです。
すべての終わり(Netflix)
突如として謎の秩序崩壊が起こる中、婚約者のもとへ向かおうとする青年と、婚約者の父親のサバイバルを描く終末ロードムービー。
劇中では終末パニックの理由ははっきり明らかになりませんが、「たぶん核戦争だろうな…」と匂わせるシーンがけっこうあるのでここで紹介させてください。
Netflixオリジナル映画の中でもやや地味でマイナーな作品になってますが、ボロボロに崩壊していく世界の描写は終末パニック好きとしては一見の価値ありです。
ターミネーター4
「ターミネーター」シリーズの中でも特に異色の一作。それまでのシリーズ作品で預言されていた「機械の反乱による核戦争後の世界」が戦争映画タッチで描かれます。
興行的にも批評的にもいまいちな作品ですが、「戦争終末もの」としてはものすごく見どころ満載の大傑作だと思うんですよ。朽ち果てていく都市での暮らし、限られた物資での絶望的な戦い、無機質な灰色の世界観は圧巻です。
「サイボーグとの戦い」というターミネーターシリーズのメインテーマに興味がなくても、文明崩壊ものが好きな人なら映像だけで楽しめるはず。
「ターミネーター4」感想 サム・ワーシントンさえいなければ(ネタバレあり) - 怠惰ウォンテッド
「ウイルスで終末」系のおすすめ映画
フェーズ6
個人的にウイルス終末映画のベスト・オブ・ベスト作品です。
凄まじい感染力と致死率のウイルスによって崩壊した世界で、人のいない安全地帯を求めて旅する男女4人を描くロードムービー。
作品内に漂う絶望感が凄まじく、ストーリーも「感染者は子供だろうと恋人だろうと見捨てる」「生きるためなら主人公サイドが積極的に他の生存者を攻撃する」などとにかく救いがない。
完膚なきまでに退廃的な、最恐の終末ムービーだと思います。
「フェーズ6」感想 救いなし。これぞ世界の終末(ネタバレあり) - 怠惰ウォンテッド
アイ・アム・レジェンド
ハリウッドスターのウィル・スミスが主演を務めた終末サバイバル映画。
新種の病原体でほとんどの人類が死亡orモンスター化した世界で、数百万分の一の確率で免疫を持っていて生き延びた主人公と愛犬の日々を描きます。
この作品で凄いのが、「廃墟と化したニューヨーク」の圧倒的な映像描写です。「誰もいなくなった街で物資をさがして狩りや農業をして……」という誰もが憧れるサバイバルをリアルに描いていて、終末世界が好きな人の見たいものをすべて見せてくれます。
意外な展開に進んでいく重厚なストーリーも見どころ。「真のエンディング」とも言われる没エンディングverも公開されてるので、そちらも必見です。
「アイ・アム・レジェンド」から学ぶ・ウイルスで世界崩壊後の生き残り方 - 怠惰ウォンテッド
ディストピア パンドラの少女
ゾンビが溢れた世界を描く終末パニックホラー映画ですが、「胎児の時点でゾンビウイルスに感染したことで、理性を持った感染者として生まれた子供たち」がテーマという異色作です。
「世界が人類のものではなくなっていく」ことをまざまざと見せつける退廃的な映像美が素晴らしい作品で、単なるゾンビ映画ではなく、終末パニック映画としても隠れた名作だと思います。
「ゾンビが溢れて人間が追いつめられた」後の、そこからさらにもう一歩踏み込んだ世界を描いているのが魅力です。
「ディストピア パンドラの少女」感想 新しい"ゾンビたちの世界"を見せた怪作(ネタバレあり) - 怠惰ウォンテッド
ゾンビランド
世界的にヒットしたゾンビコメディ映画の傑作。続編「ゾンビランド:ダブルタップ」も大きな話題になりましたね。
コミカルでシュールなノリが見どころの作品ですが、大作ゾンビ映画なだけあって、文明が崩壊した社会の描写もなかなかの見ごたえ。「人がいなくなったスーパーで商品取り放題」という夢のシチュエーションに始まり、世界を少人数で独占しちゃうワクワク感をしっかり味わえます。
「災害や異常気象で終末」系の映画
2012
災害終末パニック映画でこれに勝る規模の作品はないでしょう。太陽フレアの影響であらゆる大災害が世界中で引き起こされ、大陸が沈むほどの天変地異が人類を襲う超大作です。
大都市が丸ごと崩壊し、火山噴火が大地を飲み込み、津波が国をまるごと押し流し……というパニック描写は「大迫力」なんて言葉が生易しくなるほどの凄まじさ。映画史における破壊描写の極限に到達した作品と言えます。
世界がド派手に終末に向かっていく様を観たいならこれで決まりです。
エンド・オブ・ザ・ワールド(2012年)
「あと数週間で隕石が落ちてきて皆死ぬよ」と発表されてからの、大混乱に陥る世界を描いた終末ラブロマンス映画。
やけになって遊び騒ぐ人、家族や恋人と静かに最期を過ごす人、絶望感で逆に自殺する人など色んな終末の過ごし方が描かれる中で、冴えない中年男と孤独な美女のささやかなロマンスが描かれます。
世界の終りのはずなのに、甘酸っぱくて胸キュンでホッと温かくなれる不思議な良作です。
ウォーターワールド
「異常気象で文明が崩壊した終末映画」の金字塔とも言える作品でしょう。
壮大なセットとロケーションで水の惑星と化した地球を描く様は圧巻で、これ以上ないほどに贅沢でド派手なポストアポカリプス・アドベンチャーを楽しめます。
今観てもまったく色あせない、絶大なスケールの終末アクション大作です。
まとめ
以上、定番の名作から隠れた傑作まで、タイプ別におすすめ終末映画を紹介しました。
退廃と絶望、ワクワク感などさまざまな感情が入り混じって妄想が膨らむ終末世界。その世界観を存分に味わわせてくれる映画の数々を、ぜひ観てみてください。
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