SF映画の定番の要素のひとつ「ロボット」。
ときには恐ろしくて不気味な敵として、ときには頼もしく親しみやすい味方として登場するさまざまなロボットは、SF映画の大きな魅力のひとつでしょう。
というわけで、「ロボットが出てくるSF映画」のおすすめ作品をまとめてみました。見た目も挙動もバリエーション豊かなロボットたちに注目です。
- ロボットSFとしても名作:「スターウォーズ」シリーズ
- 巨大ロボットVS怪獣:「パシフィック・リム」シリーズ
- 名作ロボットSF小説をテーマに映画化:アイ,ロボット
- 恐ろしくリアルなロボットの未来:エクス・マキナ
- ロボットの自我をシニカルに描く:チャッピー
- ロボットSFの隠れた名作:オートマタ
- 本格ディストピアSFアニメ:ウォーリー
- ロボットと人類の飽くなき戦い:「ターミネーター」シリーズ
- 超ド派手ロボットSF大作:「トランスフォーマー」シリーズ
- 日本の漫画を原作にしたアクション大作:アリータ:バトル・エンジェル
- インド発の超ぶっ飛びロボットSF大作:ロボット
- 「ロボットと人間」を静かに見つめる感動作:アンドリューNDR114
- 名作ロボットSFを現代的にリメイク:ロボコップ
- ユニークなハイテクロボ:インターステラー
- このロボは敵か味方か?:月に囚われた男
- ロボットVSパワードスーツ:マトリックス レボリューションズ
- あの名作を連想させるロボット兵器が登場:アバター
- ロボットVS軍隊のクライマックス:第9地区
- 骨太ロボットSFミリタリー:キル・コマンド
- まとめ
ロボットSFとしても名作:「スターウォーズ」シリーズ
SF映画史に刻まれる壮大なスペースオペラの名作。奥深い世界観やシンプルかつ強烈なテーマが見どころのスター・ウォーズシリーズですが、劇中に登場するさまざまな種族やドロイドたちのビジュアルも見どころのひとつですよね。
R2-D2やC-3POといった有名人たちはもちろん、ちょっとした場面で登場する個性派ドロイドやウジャウジャと湧くバトルドロイドなど、ロボット好きにはたまらないキャラのオンパレード。
元祖ロボットSF大作としても楽しめます。
巨大ロボットVS怪獣:「パシフィック・リム」シリーズ
「巨大ロボットVS巨大怪獣」という、日本の男の子なら誰もが熱くなったことのあるテーマを壮大なスケールで描いたハリウッドアクション大作。
ロボット好きにとっては、これ以上興奮できる作品はないんじゃないでしょうか。「ロケットパンチ」をハリウッドスケールで観られるのはおそらくこの作品だけです。
ギレルモ・デル・トロ監督らしい、サイバーパンク的なゴテゴテした造形美やダークなビジュアルの世界観も大きな見どころ。
名作ロボットSF小説をテーマに映画化:アイ,ロボット
後世のSF作品に大きな影響を与えた名作小説「われはロボット」を原作に、現代的なSFアクションへと昇華させた作品。主演はウィル・スミスです。
無機質かつスタイリッシュな近未来の映像美や、精巧すぎて不気味さを感じさせるロボットたちのビジュアル、ディストピア的なサスペンスストーリーなど、細部まで重厚なハードSF色が全開。
「ロボットがいるリアルな未来社会」を描く作品が観たい方におすすめです。
恐ろしくリアルなロボットの未来:エクス・マキナ
こちらも「現実社会の延長線上にあるロボットの存在」を描いたハードSF作品。
まるで人間かと思うほどにリアルな顔とAIを備えたロボットの実証実験を行うことになった青年が、美しいロボットの言動に呑まれていく様を描くヒューマンサスペンスです。
「人間とAI」の関わりをショッキングに描いた作品として批評的にも高く評価されて、現代SF界を代表する傑作のひとつに数えられるようになりました。
こういう未来がすぐそこまで迫っている、と考えると、ロボットとの共存について考えずにはいられなくなります。
ロボットの自我をシニカルに描く:チャッピー
「第9地区」や「エリジウム」などを手がけてきたニール・ブロムカンプの監督作。起動したばかりの赤ちゃん状態のAIが、ギャングに育てられることで予想外の成長を見せていく様を描きます。
「ロボットと感情・人格」の関連を斬新なかたちで描いた意欲作として注目を集めた作品で、コミカルなチャッピーの言動に癒されつつも、管理社会や格差社会の残酷さも生々しく見せつけられたりと、見どころが多い良作です。
ロボットSFの隠れた名作:オートマタ
アントニオ・バンデラス主演のディストピアロボットSF映画。
ロボットによるトラブルに対応する保険屋の男が、自我に目覚めたロボットたちと出会い、人間社会を離れて静かに暮らせる場所を目指す彼らの旅路に立ち会うことになります。
ロボットが自我に目覚めた結果「人間を見限ってロボットだけで居られる場所を探す」という行動に出るのを描く斬新な作品で、「感情が芽生えたロボットたちの未来」を新しいかたちで見せる興味深いストーリーが見どころです。
派手な作品ではありませんが、ロボットSFの隠れた名作として強くおすすめします。
本格ディストピアSFアニメ:ウォーリー
ディズニーが贈る近未来SFアニメ映画。
人類が立ち去った後のゴミだらけの地球を掃除し続けるロボット・ウォーリーを描いた作品ですが、「どうせ子供向けアニメ映画でしょ」と侮ると度肝を抜かれるでしょう。
自我を持つロボットの苦悩を描く本格SFヒューマンドラマとして、実写作品まったく引けを取らない名作です。
アニメとは思えない地球の映像描写も大きな見どころ・
ロボットと人類の飽くなき戦い:「ターミネーター」シリーズ
どちらかというとアクション映画として人気の「ターミネーター」シリーズですが、ロボット映画としてもなかなかの良作だと思います。
特に、世間的には失敗作扱いの「ターミネーター4」なんかは、人間とロボットの全面戦争をがっつり描いていて、退廃的な未来描写と合わさって終末ロボットSFとしてかなり楽しめます。
多種多様なターミネーターの戦闘描写も興奮ポイントです。
超ド派手ロボットSF大作:「トランスフォーマー」シリーズ
ハリウッドのロボットSF映画としては、「トランスフォーマー」シリーズも欠かせませんね。
凄まじいCG描写のロボット生命体たちがド迫力の戦いをくり広げる様は、ハリウッドの映像技術の底力を見せつけられた感じがします。
ストーリーはほんとに空っぽですが、とにかく凄い映像とかっこいいロボットを観たいならこのシリーズで決まりでしょう。原作が日本のおもちゃなのも嬉しいポイントです。
映画「トランスフォーマー」シリーズをふり返る【駄作化?】 - 怠惰ウォンテッド
日本の漫画を原作にしたアクション大作:アリータ:バトル・エンジェル
ジェームズ・キャメロン製作、ロバート・ロドリゲス監督のSFアクション映画。原作が日本の漫画「銃夢」ということでも話題になりました。
大戦の名残で人類の格差が2つに分かれた近未来で、貧しいごみの街に暮らすアンドロイドの少女が壮大な戦いに巻き込まれていきます。
限りなく人間に近いロボット、という主人公のポジションや描写、実写のなかに溶け込む二次元的なビジュアルなど、かつてない映像表現に見入る秀作です。
インド発の超ぶっ飛びロボットSF大作:ロボット
インド映画界が誇るSFアクション大作。最新鋭の人工知能を搭載したロボットが、独自の思考に目覚めて暴走していきます。
インド映画らしいぶっ飛んだ世界観が見どころで、色んな意味で常識を覆すアクション描写が満載。もちろんド派手なダンスシーンもあるし、とにかく色々と賑やかです。
ネタ映画として面白いだけでなく、ハリウッド顔負けの本格的なアクション描写も見ごたえがあります。
続編「ロボット2.0」もかなりハジけた大作なので注目です。
「ロボットと人間」を静かに見つめる感動作:アンドリューNDR114
ロボットが普及した近未来を舞台に、ある家庭に購入された家事ロボット・アンドリューを通じて「感情」や「自由」を描くヒューマンドラマ。名優ロビン・ウィリアムズが主演です。
ロボットものとしては珍しく、純粋に人間(とロボットの)ドラマとしてのストーリーを突き詰めた作品で、しだいに成長して老いていく家族を一人変わらない姿のまま見つめるアンドリューの心の変化に胸を打たれます。
感情豊かなアンドリューの生き様に感動させられる名作です。
名作ロボットSFを現代的にリメイク:ロボコップ
名作SFアクション映画「ロボコップ」を現代的にリメイクした作品。
スタイリッシュな映像感に仕上がりながらも「人間でありながらロボットの体を持ち、他者に体をコントロールされる」というタブーを描くテーマはしっかり健在です。
アクション描写にハラハラしながらも、二度と人間的な肉体に戻れなくなった主人公の葛藤にも感情移入させられます。
ユニークなハイテクロボ:インターステラー
人類存亡のために、遠い宇宙へと旅する飛行士チームを描いたクリストファー・ノーラン監督作。
相対性理論などをテーマとした宇宙SFですが、劇中で主人公たちをサポートするハイテクロボットTARSとCASEのキャラクター性もSF映画ファンの間で話題になりました。
ビジュアルはシンプル極まりない箱型な一方で、会話には絶妙なユーモアがあって、ピンチの時はしっかり頼りになるサポートロボットのお手本のような存在で、その仕事ぶりも見どころのひとつです。
このロボは敵か味方か?:月に囚われた男
たった一人で月に単身赴任して毎日ひたすら資源採掘を行う作業員が、月面で衝撃的なものを発見してしまうことから奇妙なトラブルに巻き込まれるサスペンス映画。
この作品でも劇中に主人公をサポートするロボットが登場するんですが、こいつが絶妙に内面が読めなくて「こいつは敵か?味方か?」とストーリーの不安ポイントになってます。
ロボットの「礼儀正しいけど無感情」という性質を上手く活かした演出が見どころです。
ロボットVSパワードスーツ:マトリックス レボリューションズ
仮想世界やロボットの反乱など、ハードSF要素がてんこ盛りの超大作シリーズ完結編。1,2作目のアグレッシブな格闘戦から打って変わって、マシーンと人類の全面戦争がメインになっています。
まるで虫のように無限に湧いてくるマシーンと、パワードスーツを着てそれに挑む人類の戦闘シーンが激アツです。ロボットアクション映画としてがっつり楽しめます。
あの名作を連想させるロボット兵器が登場:アバター
「タイタニック」を超えて映画の世界興行収入記録を更新したSFアクション大作。
メインテーマは「パンドラという星に住む原住民ナヴィと人類の戦い」ですが、人類側が使うパワードスーツなどのガジェットがロボット好きにはたまらないビジュアルです。
「大型ロボットを操縦して戦う」という戦闘シーンが好きな方は、壮大でSFファンタジー的な映像美と合わせて楽しめること間違いなしでしょう。
ロボットVS軍隊のクライマックス:第9地区
先に紹介した「チャッピー」の監督の処女作。UFOの故障によって、大量のエイリアンが「難民」として定住することになった南アフリカを描きます。
移民問題や貧困問題を連想させる社会派なストーリーが見どころで、一見すると気持ち悪いエイリアンたちが迫害されていく様を見てると、しだいに彼らに同情したくなります。
クライマックスで登場するエイリアンの超ハイテクロボットの戦闘シーンがかなり熱くて、ロボット好きならこのシーンのためにこの映画を観る価値があります。
骨太ロボットSFミリタリー:キル・コマンド
AIの進化によって暴走した戦闘用ロボットたちと、その襲撃を受ける兵士たちの戦いを描く近未来SF映画。
「AIの自我」などのテーマは控えめで、純粋に人間の兵士とロボットの戦闘をかっこよく描くアクション寄りの内容です。
バリエーション豊かなロボットたちとハイテク装備に身を包んだ人間たちの戦いは、ミリタリー色たっぷりで熱く観れます。
まとめ
以上、アクション寄りの作品から社会派な作品、感動のヒューマンドラマまで、ロボットが印象的な映画をまとめてみました。
「ロボットがいる現実の未来」を想像したいときや、「純粋にかっこいいロボットが見たい」というときなど、気分に合わせて選んでみてください。
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