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「ミッション:60ミニッツ」感想・評価 80年代感がすごい(褒め言葉)

ミッション:60ミニッツ [DVD]

珍しいカナダ産のB級アクション映画「ミッション:60ミニッツ」。そのタイトルどおり「自宅を襲う武装集団から60分生き残れたら勝ち」という超シンプルな内容で、まさに「銃撃戦を描くためにストーリーがある」ような映画でした。

そして、映画全体に漂う「80年代アクション映画」感がすごいです。こういう武骨な映画が好きな人ならたまらない作品でしょう。

詳しくレビューしていきます。

 

「ミッション:60ミニッツ」あらすじ

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2017年 カナダ

監督:ニール・マッケイ

キャスト:ロバート・ノーラン、アーノルド・シドニー、ヒュー・ラム、テリー・マクドナルド

 

元戦場カメラマンのジャックは、引退して田舎町で建設作業員として働き、夜は銃器コレクションを眺めながら酒を飲むという静かで孤独な生活をおくっていた。

ある日の夜、テレビで妙な番組が流れ出し、そこにジャックの経歴や自宅が映し出される。さらに、いきなり謎の男からの銃撃を受け、テレビから「60分生き残れたら100万ドルをやる」とルール説明を受けるのだった。

ジャックは戦場での経験を活かし、次々に現れる刺客と戦っていくが……

 

「ミッション:60ミニッツ」感想

アクション以外を切り捨てる潔い作り

まずこの映画、尺が80分強とかなり短めなのがいいですね。序盤もだらだらした描写はほとんどなく20分足らずで戦いに突入し、そこからはデスゲームの60分間をほぼリアルタイムで見せてくれます

戦いが始まったら、「銃撃戦→次の襲撃者に備えて準備→銃撃戦」のくり返し。誰がこのゲームを仕掛けてるのかとか、襲撃者たちもなんで命懸けで襲ってくるのかとか、そういう説明は最後まで一切なしです。

ただ「もし自宅を武装集団に襲撃されたら60分生き残れるかな?」という聞いただけで面白そうなシチュエーションをくり広げるだけ。主人公ジャックが「元戦場カメラマン」という、肝っ玉の据わってそうな経歴なのもいいですね。

 

いかにも低予算なB級映画ですが、だからこそ「アクション映画としての面白さを追求して、それ以外は全部切り捨てる」という一点特化の作りが潔くて、結果として良作になってます。

 

とにかく「80年代っぽさ」が凄い

そしてこの映画、とにかく「80年代アクション映画」っぽさが凄い

銃撃戦が始まった瞬間「あれ?これって昔の映画だったっけ?」と確認しちゃうくらい雰囲気が出てました。「ランボー」とか「コマンド―」とか、「ダイ・ハード」とかを彷彿とさせますね。

映像はちゃんと現代の映画らしく高画質なんですが、それ以外の要素、音楽の入れ方や銃撃戦のサウンドや殴るときの効果音など全てが80年代っぽい。おかげで「映像が現代並みにきれいな80年代アクション映画」みたいな仕上がりになってます。

 

そして、その80年代感がいい方向に作用してるのも見どころです。真面目にやったらただのショボい低予算映画になってしまいそうなところを、効果音やカメラワークをあえて古くすることで「現代でこんな雰囲気出せるんだ~」と感心させてくれました。

 

まとめ:古き良きアクション映画の匂いが漂う良作

ストーリーは空っぽでアクション一極集中の内容なので、長く記憶に残るような映画じゃありません。が、80分さくっと楽しめる手軽なアクション映画としては最適な作品です。

骨太でごつくて古き良き匂いが漂う珍作として、昔ながらのアクション映画ファンなら一見の価値ありです。

ミッション:60ミニッツ(字幕版)

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  • 発売日: 2020/02/05
  • メディア: Prime Video
 

 

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