パニックやホラー、アクション、さらにはヒューマンドラマまで、さまざまな映画ジャンルで人気の舞台となってきた「船」。
独特の非日常空間である船だからこそのストーリーを楽しめる、おすすめの海洋ムービーを紹介していきます。
- 船映画の永遠の名作:タイタニック
- 人気アクション映画の続編:スピード2
- 現代海洋パニックの良作:ポセイドン(2006)
- "元祖"船パニック映画の名作:ポセイドン・アドベンチャー
- トラウマ必至の船ホラー映画:ゴーストシップ
- 豪華客船でモンスターパニック:ザ・グリード
- 海上で巻き起こる究極の人災:バーニング・オーシャン
- 実話をもとにした海洋サバイバル:パーフェクト ストーム
- 凄まじい緊張感の船サスペンス:キャプテン・フィリップス
- 近代海洋アドベンチャーの良作:白鯨との闘い
- 超巨大サメVSハイテク船:MEG ザ・モンスター
- 頭からっぽの軍艦アクションSF:バトルシップ
- 海上自衛隊のリアルな死闘を描く:空母いぶき
- 船アクションB級映画の傑作:沈黙の戦艦
- ハリウッドが贈る海戦アクション大作:ミッドウェー
- 現代潜水艦アクションの良作:ハンターキラー 潜航せよ
- 異色の船サスペンス:オープン・ウォーター2
- 船を舞台にしたタイムリープホラー:トライアングル
- アイスランド発の船ホラー:レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー
- (ドラマだけど)究極の船サバイバル:ラストシップ
- まとめ
船映画の永遠の名作:タイタニック
「船が舞台の映画」といえば、まずこれが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
およそ3時間とかなり長めの映画ですが、「身分違いのラブロマンスや格差社会の風刺で魅せる前半/タイタニック号の沈没を描く後半」と展開を変えながら、最後までノンストップで魅せてくれます。
単なる海洋パニックを超えた極上のヒューマンドラマとして、映画史に残る傑作です。
人気アクション映画の続編:スピード2
キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック主演で大ヒットした「スピード」の続編。前作ではバスジャックテロがメインでしたが、こっちは豪華客船ジャックが描かれます。
主演がキアヌから代わってしまったのもあって興行的にはヒットしませんでしたが、アクション映画としての迫力は相変わらず健在。とくにクライマックスで豪華客船が港に突っ込むシーンは、あきれるほどの大スケールです。
現代海洋パニックの良作:ポセイドン(2006)
1970年代の傑作パニック映画「ポセイドン・アドベンチャー」を現代風にリメイクした作品。
突然の大波で豪華客船が真っ逆さまになる中で、生存者たちが生き残るためにサバイバルをくり広げます。
現代的なCGで描かれる転覆劇やサバイバルは凄まじいインパクトで、容赦なく犠牲者が出るシーンでは思わず目を逸らしたくなるようなエグい描写も。さらに、船が転覆しているため「脱出のために船底に向かって進んでいく」という奇妙なストーリー展開も見どころです。
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"元祖"船パニック映画の名作:ポセイドン・アドベンチャー
先に紹介した「ポセイドン」のリメイク元。名俳優ジーン・ハックマンの主演で豪華客船からの脱出劇が描かれます。
こちらはパニック描写はもちろん人間ドラマの面でも高く評価された作品で、元祖「船パニック映画」として重厚に楽しませてくれます。公開から50年が経っても語り継がれるだけあって、今観ても楽しめる普遍的な魅力がある作品です。
トラウマ必至の船ホラー映画:ゴーストシップ
難破船を回収するサルベージチームが無人の漂流客船に乗り込んだところ、船内で異常現象が発生していくという海洋ホラー。
テーマは幽霊ですがオカルトよりもアクションパニック的な見せ方が強く、やたらとエグいシーンが多い作品です。
特に客船が漂流するきっかけになった冒頭の事故シーンは「パーティー中の甲板をちぎれたワイヤーがなぎ払い、そこにいた数十人の乗客乗員たちが真っ二つに…」というドン引きレベルの描写で、まともに観たらトラウマ必至なので注意しましょう。
豪華客船でモンスターパニック:ザ・グリード
木曜洋画劇場など、地上波でB級映画がよく放送されていた時代の人気作品。「豪華客船を謎のモンスターが襲い、偶然そこに乗り込んだテロリストたちがモンスターと死闘をくり広げる」というパニックアクション映画です。
いかにもB級なあらすじで内容もコテコテのB級アクション映画なんですが、なぜか映像のスケールはハリウッド大作レベル。なかなかリアルなCGで描かれるワームみたいなモンスターたちはかなり気持ち悪くて、重装備のテロリストたちとモンスターの派手な戦いは見ごたえ抜群です。
配給会社の事情で現在はDVDが入手困難になっていて、めったに観れないプレミア作品になってしまってるのが残念。
海上で巻き起こる究極の人災:バーニング・オーシャン
アメリカで実際に起こった石油掘削施設の爆発事故を描くノンフィクションパニック映画。巨大な掘削施設が一応「移動可能な船」ということなので、船映画として紹介します。
爆発事故の原因が「成果を焦った会社の重役が、安全性を無視する作業を現場に迫ったから」というもので、見るも無残な「人災映画」として考えさせられる作品です。
数百mにも及ぶ大爆発のシーンは本能的に「恐い……」と思ってしまうほどの凄まじさで、事故の悲惨さをリアルに伝えてくれます。
主演のマーク・ウォールバーグの存在感もナイスです。
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実話をもとにした海洋サバイバル:パーフェクト ストーム
一隻の漁船が巨大ハリケーンに飲み込まれた実際の海難事故を、ジョージ・クルーニーやマーク・ウォールバーグ、ジョン・C・ライリーら豪華キャストで描いた海洋ヒューマンドラマ。
パニック描写はもちろん漁師たちの人間ドラマも見どころで、登場人物たちの人間性を見た上で後半のパニックを目の当たりにすることで、よりストーリーに感情移入させられます。
海の恐ろしさを容赦ないかたちで見せられる良作です。
凄まじい緊張感の船サスペンス:キャプテン・フィリップス
こちらもノンフィクション映画。ソマリア沖で貨物船が海賊に占拠され、アメリカ人の船長が人質にとられら実際の事件をトム・ハンクス主演で描きます。
実話の通りに進むので映像的な派手さは控えめですが、「武装した敵意のある集団が、今まさに自分に迫ってきてる」という恐怖をヒリヒリするほどの緊張感で描いていて、圧倒的な没入感を見せてくれます。
自分がこのフィリップス船長の立場だったら…と思うと、思わず汗が流れてしまうほどのシリアスさです。
近代海洋アドベンチャーの良作:白鯨との闘い
捕鯨船エセックス号の乗員たちが、船の転覆や漂流、そして「巨大な白鯨との死闘」という海のサバイバルに飲み込まれていくのを描いた海洋アドベンチャー映画。主演は「マイティ・ソー」でおなじみクリス・ヘムズワースです。
リアリティ重視の内容でひとつひとつのサバイバル描写に重みがあって、銛だけで白鯨に挑む戦闘シーンはもちろん、太陽が照りつける漂流シーンもかなりの緊迫感。これも実話に基づくというから驚きです。
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超巨大サメVSハイテク船:MEG ザ・モンスター
人気アクション俳優のジェイソン・ステイサム主演で、深海から現れた超巨大サメと調査チームの戦いを描くパニック大作。
ハイテク潜水艇や大型船などが登場するし海がメインなので、船映画として紹介します。
「サメ映画」というB級感のあるテーマながら、ハリウッド大作として作られただけあってさすがの大迫力。鯨のように巨大なサメが食らいついてくるシーンは、手に汗握る危機一髪の連続で観ていて息が切れます。
サメはもちろん、それに立ち向かうジェイソン・ステイサムの漢(おとこ)を感じさせる戦いっぷりも見どころ。
頭からっぽの軍艦アクションSF:バトルシップ
ハワイ沖にいきなりエイリアンの船が飛来し、合同演習中だった米軍と自衛隊の軍艦が立ち向かう海洋ミリタリーアクション映画。
テイラー・キッチュやリアーナといった注目キャストが出演し、日本からも浅野忠信さんが準主役で出演しました。
エイリアンの描写はツッコミどころ満載ですが、「軍艦VS宇宙船」という戦闘シーンはかなり激熱です。ミリタリー系が好きな男の子なら興奮すること間違いなし。難しいことは考えず、ただただ迫力を楽しむだけの大味なアクション大作として観ましょう。
海上自衛隊のリアルな死闘を描く:空母いぶき
人気の軍事サスペンス漫画を実写映画化した作品。隣国の海軍が領海に侵入して敵対してくる中で、海上自衛隊が初の実戦に臨む様が描かれます。
「大人の事情」で色々と描写が制限された感があるものの、現代戦を描く邦画アクション作品としては驚きのハイクオリティです。政治描写はカスみたいな出来ですが、「自衛隊がもし本当に戦ったら…」を描くアクション映画としてはなかなかの良作でしょう。
船アクションB級映画の傑作:沈黙の戦艦
あのスティーヴン・セガールの代表作。テロリストに占拠されてしまった米海軍の戦艦を舞台に、調理場担当のコック(実は元特殊部隊員)が一人で大活躍してテロリストをなぎ倒していきます。
コテコテのB級アクション映画ですが、だからこそ「都合よくて爽快で安心して観られる」という魅力があります。セガールが強くてかっこいいだけなので、脳みそを空にして彼のアクションだけ楽しみましょう。
敵のボス役で、BOSSのCMでもおなじみのトミー・リー・ジョーンズが出演してるのもポイント。
ハリウッドが贈る海戦アクション大作:ミッドウェー
「デイ・アフター・トゥモロー」などのアクション大作で知られるローランド・エメリッヒ監督が手がけた戦争映画。タイトル通り、太平洋戦争のミッドウェー海戦を描いた作品です。
日本での公開は2020年秋ですが、海外の予告編を観ただけでも、戦争映画としての凄まじい迫力が伝わってきますね。船だけがメインというわけではないと思いますが、当時の海戦をダイナミックに描く歴史アクション映画として要注目です。
現代潜水艦アクションの良作:ハンターキラー 潜航せよ
船映画というにはちょっと微妙かもしれませんが、潜水艦での戦闘を描くミリタリーアクション映画です。主演は「300」や「エンド・オブ・ホワイトハウス」シリーズで知られるジェラルド・バトラーが務めています。
探知&先制攻撃が重要で逃げ場のない潜水艦戦ということで、ふつうのアクション映画とは全く違う緊張感があるのが見どころ。現代の作品では珍しいテーマの作品として見ごたえがあります。
異色の船サスペンス:オープン・ウォーター2
乗船用のはしごを下ろさずに全員が船から海に飛び込んでしまったため、「船側面が高すぎて誰も船の上に戻れない」という地獄のような状況が生まれてしまう海洋パニックサスペンス。
助けもなく、近くに島も見えず、体力はじわじわと消耗していく……という絶望的な状況はかなり悲愴で、うっかりミスでこうなっているとはいえ自分がこの場にいたらと思うと笑えません。
一風変わった船サスペンスとして意外と楽しめる良作です。
船を舞台にしたタイムリープホラー:トライアングル
ヨットで漂流して謎の豪華客船に流れ着いた数人の男女がそこに乗り込むと、謎の殺人鬼に襲われるというパニックサスペンス。そこからさらに「自分自身が同じ流れで乗り込んできて、再び同じ展開が始まる」という謎のタイムリープ要素も加わります。
主人公の行動が次第に噛み合って予想外のラストに結びつく展開はなかなかショッキングで、「そっち系の話か~」と驚かされます。ミステリーサスペンス好きにおすすめです。
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アイスランド発の船ホラー:レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー
アイスランド(全人口30万人)の製作というかなりレアな映画です。
「ホエールウォッチングに来た観光客たちが、殺人漁師一家の乗る船に閉じ込められてサバイバルをくり広げる」というなかなかぶっ飛んだ内容で、粗削りながらゴアゴアな破壊描写が山盛りでけっこう楽しめます。
さらに、なぜか日本人女優の裕木奈江さんがメインキャストで出演してるのも見どころ。異彩を放つ役どころで存在感を見せてくれてます。
(ドラマだけど)究極の船サバイバル:ラストシップ
映画じゃなくてドラマなんですが、一隻の船を描いたアクション作品として傑作なので紹介します。
全世界を新種のウイルスが襲って社会が壊滅するなかで、数か月の航海任務に就いていたおかげで唯一ウイルスを逃れた米海軍の駆逐艦「ネイサン・ジェームズ」がワクチン開発の主戦場となるストーリーが描かれる作品です。
乗員たちの葛藤、他国の軍艦の妨害、暴徒化した生存者の攻撃などさまざまな危機が巻き起こるなかでのサバイバルは映画並みのスケール感で飽きさせません。
シーズン3くらいからは全然ラストのシップじゃなくなりますが、アクションサスペンスとしてはずっとダレずに楽しめる良作です。
まとめ
以上、船がテーマの映画を一挙20作まとめました。
アクション、サスペンス、パニック、ホラーなどジャンルはさまざまですが、どれも「船」というシチュエーションをうまく活かした良作ばかりです。ぜひ手に取ってみてください。
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