ウイルスによって文明が崩壊したニューヨークで、唯一生き残っている男とその愛犬のサバイバルを描いた「アイ・アム・レジェンド」。
この劇中で描かれる「新種のウイルスが蔓延して世界の秩序が崩壊」という事態は、映画の世界だけの絵空事ではありません。もしかしたら、この映画ほどではないにしても似たような事態が現実に起こる可能性もあります。
というわけで、「アイ・アム・レジェンド」の主人公ロバート(ウィル・スミス)の行動から、ウイルスで世界が崩壊した後に生き残る術を考察してみました。
1.犬をパートナーにしろ
「アイ・アム・レジェンド」といえば犬、と言っても過言ではないでしょう。
主人公ロバートの愛犬サムは、本作の第2の主役です。狩りや戦闘のパートナーとしてはもちろん、たった一人生き残ったロバートを精神的に支える家族としても活躍しています。
ウイルスで崩壊した世界において、この「犬をサバイバルのパートナーにする」という選択、実はかなり理にかなってるんじゃないでしょうか。
もちろん「狩りや自衛の手助けをしてくれる」「かわいくて癒される」というポイントもありますが、最大の利点は「飼い主を裏切らない」というところです。
本作のように「主人公以外の人類が全滅」というほどではなく、そこそこ生存者がいる世界だった場合、他の人間と行動を共にするのはかなりリスキーでしょう。人が2人以上集まると争いが発生するのが世の常。最悪の場合、ウイルスじゃなく人VS人の戦いで死ぬ可能性すらあります。
それに対して、「自分に懐いている犬」は相当に信頼のおけるパートナーになるでしょう。
何せ犬なので「コミュニケーションのトラブルで嫌われて敵に回られる」という心配が皆無です。食べ物を分け与えなかったり虐待したりすれば別でしょうが、まともに可愛がる限りは、人間よりもよっぽと安心して一緒にいられます。
常に傍にいる最大のパートナーは、人間ではなく犬にするのが正解ですね。
2.体を鍛えろ、武器を確保しろ
「アイ・アム・レジェンド」の劇中、とくに序盤では、ロバートがしっかりと体を鍛えている描写があります。
当たり前ですが、ウイルスで社会の仕組みが崩壊したら、平時のように電話ひとつで警察が駆けつける……なんてことはありません。崩壊の程度にもよりますが、本作みたいにほとんどの人間が死に絶えたら頼れるのは自分だけです。ほどほどに生存者がいる世界でも、何かトラブルが起きたら自分の身を自分で守ったり、ダッシュで逃げたりする必要性もあるでしょう。
だからこそ、「自分自身を鍛える」というのは大切なことです。「息切れで逃げきれず死亡」なんて残念なことにならないためにも、持久力を中心にしっかり鍛えましょう。
また、当然ですが自衛のための「武器」も重要な要素になります。バットや刃物などの武器はもちろん、絶対的な防衛力として「銃」を手に入れ、使い方を調べることも考えるべきでしょう。最悪の場合「警官の死体から銃を奪った暴漢に襲われる」なんて事態もあり得ますから。
3.食料確保はリスク分散しながら
生きる上で最重要なのが「食料」です。劇中ではロバートは「狩り」「よその家に侵入」「農業」の3つのかたちで食料確保をしていました。この「複数のかたちで食料を確保する」というのは、リスク分散という意味でとても重要です。
たとえば農業だけの場合、悪天候などの影響で作物が全滅、ということもあり得ます。そして狩りは失敗することもあるので、食料確保の手段としては不安定です。「よその家を漁って保存食などを探す」のも、いつかは限界が来るでしょう。
なので、食料確保の手段はできるだけ多く持つべきですね。
4.非常時に備えろ
「アイ・アム・レジェンド」の劇中で、ロバートは過剰なほどに「非常時の対策」をしていました。
自宅の中のさまざまな場所、すぐ取れる位置に銃を隠しておくのはもちろん、自宅の周囲を照らせるように大型ライトを用意し、さらには周囲一帯を爆破できるように爆薬を仕掛けてさえいました。
現実でここまでするのは難しいでしょうが、ウイルスで世界が崩壊している場合は不意に危険が訪れることもあります。「非常時への備え」は、やりすぎということはないでしょう。
暴漢の集団が襲ってくる、野生動物が襲ってくる、火事の発生……非常事態はいくつも考えられます。緊急時にすぐ手に取れる武器を用意したり、急に逃げるときに持つべき最低限の荷物をまとめたりするべきですね。
5.情報収集を怠るな
ウイルスで世界が崩壊したとしても、他の生存者が生きていたり、警察や自衛隊によって秩序が維持されている場所があるかもしれません。
そういった生存者が情報発信をしている場合もあるので、情報を収集できるようにラジオなどを確保するべきでしょう。
「アイ・アム・レジェンド」ではロバート自らラジオで呼びかけをしていましたが、現実では素人が自ら情報発信は難しいです。が、情報を受け取ることくらいならできるようにしたいですね。
まとめ
以上、「アイ・アム・レジェンド」の主人公ロバートに学ぶ、ウイルスで世界が崩壊した後の生き残り方でした。
ここまで秩序がなくなって文明が崩壊することは考えたくありませんが、こういう最悪を想定しておけば、万が一の非常事態にも対応しやすくなるでしょう。物理的にも精神的にも。
リアルな描写のあるパニック映画を観ることは、意外と現実の災害への心構えにもなるからおすすめです。
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