列車や地下鉄の中は「誰もが親しみのある身近な場所」「逃げ場のないシチュエーション」として、さまざまな映画の舞台になってきました。
アクションやミステリー、ヒューマンドラマ、ホラーまで、列車や地下鉄をテーマにした映画のおすすめ作品をまとめて紹介します。
- リーアム・ニーソン×列車サスペンス:トレイン・ミッション
- 列車ミステリーの名作が豪華キャストで蘇る:オリエント急行殺人事件
- 地下鉄を舞台にした迫真の人質事件:サブウェイ123 激突
- 実際の列車暴走事故をもとにしたパニックアクション:アンストッパブル
- 巨匠イーストウッドが描く極上のヒューマンドラマ:15時17分、パリ行き
- ヒッチコックが手がける列車ミステリーの名作:バルカン超特急
- スティーヴン・セガール大活躍の列車アクション:暴走特急
- 異色の終末ディストピア列車映画:スノーピアサー
- 王道な内容の列車パニックムービー:パニック・トレイン
- ロシア発の列車事故パニック大作:メトロ42
- タイムリープの中で列車テロ解決に挑む:ミッション:8ミニッツ
- 韓国発の列車ゾンビアクション:新感染 ファイナル・エクスプレス
- ショッキングな列車ホラー:ミッドナイト・ミート・トレイン
- 超展開が見どころのB級列車パニック:ディレイルド 脱線
- 地下鉄から始まる惨劇の夜:11:46
- まとめ
リーアム・ニーソン×列車サスペンス:トレイン・ミッション
リーアム・ニーソン主演で、元警官の男が列車内で起こる事件に巻き込まれていく様を描いたアクションサスペンス。
「フライト・ゲーム」「ラン・オールナイト」「アンノウン」のジャウム・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンの4度目のタッグ作で、このタッグらしいスリリングな事件が展開されます。
列車という舞台が上手く活かされていて、現代的なクライムサスペンス映画としてハイスピードに楽しめる良作です。
リーアム・ニーソン×ジャウム・コレット=セラのタッグ作品が外れなしで面白い - 怠惰ウォンテッド
列車ミステリーの名作が豪華キャストで蘇る:オリエント急行殺人事件
アガサ・クリスティ原作の名作ミステリー小説を、ケネス・ブラナー、ペネロペ・クルス、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファーといった豪華キャストで映画化した作品。
ヨーロッパを走るオリエント急行内で殺人事件が発生し、その場に居合わせた名探偵ポアロが事件解決に挑んでいきます。
映像美もストーリーも上質で、古き良き推理小説の味わい深さを感じさせつつも現代のミステリーサスペンスとして高い完成度に仕上がっています。斬新さや意外性はありませんが、王道を外さないミステリー映画として一見の価値ありです。
地下鉄を舞台にした迫真の人質事件:サブウェイ123 激突
地下鉄で起こった人質事件の主犯と、その交渉役に指名された運行指令員の戦いを、ジョン・トラボルタとデンゼル・ワシントンという名俳優2人の共演で描いたクライムアクション映画。
緊迫感あふれる人質事件は目まぐるしい展開もあって一瞬たりとも観客を飽きさせず、そこに主演2人の重厚な演技が加わることで、アクションサスペンスとしても人間ドラマとしても楽しませてくれます。
日本でいう「相棒」や「踊る大捜査線」のような感じの正統派クライムムービーとして必見です。
実際の列車暴走事故をもとにしたパニックアクション:アンストッパブル
こちらもデンゼル・ワシントン主演の列車アクション映画。危険物を満載した貨物列車が無人で暴走し、市街地ど真ん中で脱線の危機が迫る中、列車を止めるために機関士と車掌のコンビが奔走します。
パニック映画のテイストが強い作品で、「暴走車両を貨物列車で追いかけて飛び移る」「高速で走る列車の屋根を移動」などヒヤッとさせられるシーンがたっぷり。緊張感のあふれる展開がノンストップで続いてハラハラします。
2001年に実際にアメリカで起こった列車暴走事故が題材になっているというのも凄いですね。
巨匠イーストウッドが描く極上のヒューマンドラマ:15時17分、パリ行き
2015年にヨーロッパの列車内で起こった銃乱射テロ事件で、たまたま事件現場に居合わせたアメリカ人観光客3人が犯人の男を制圧・拘束したという出来事をもとにしたノンフィクション映画。
事件そのものよりも、事件を解決した男性3人の半生にフォーカスを当てたヒューマンドラマに仕上がっていて、本人たちが主演として自分の役を演じるという異色の試みもされています。
テレビで「事件を解決した英雄」として称賛された人たちは、どんな風に育ち、どんな考えを持っていたのか。そんなバックグラウンドを重厚に描く名作です。
ヒッチコックが手がける列車ミステリーの名作:バルカン超特急
巨匠アルフレッド・ヒッチコックの監督作のひとつ。アイリスという女性が旅の列車内で知り合った老婦人ミス・フロイが失踪。さらに他の乗客乗員は揃って「そんな女性知らない、乗ってない」と言い出す……というミステリーです。
1938年のモノクロ映画ですが、さすがはヒッチコック。洗練された演出で、今観てもしっかり楽しめます。ミステリー文学の世界にそのまま入り込んだような映像美も見どころです。
列車映画の古典的作品として観てみてください。
スティーヴン・セガール大活躍の列車アクション:暴走特急
スティーヴン・セガール演じる元特殊部隊員の男が、旅行中の列車内でテロ事件に巻き込まれて奮闘するアクション映画。実はセガール代表作「沈黙の戦艦」の正式な続編だったりします。
80年代~90年代のハリウッドアクション映画らしいコテコテのアクション映画で、「これぞスティーヴン・セガール映画!」って感じ。ただひたすらセガールが活躍する王道エンタメアクショ作品として楽しめる良作です。
異色の終末ディストピア列車映画:スノーピアサー
「パラサイト 半地下の家族」でオスカーを受賞して世界的に有名になったポン・ジュノ監督作。地球全体が極寒となって文明が崩壊した世界で、走り続けることで凍結を防いでいる列車内の管理社会が描かれるSF映画です。
「前方車両の住民は富裕層で、後方車両の住民は虐げられる貧民層」という階層のいわゆるディストピア世界で、それがひとつの列車の中、というのが斬新なポイント。「広さ的に無理があるだろ……」とツッコミどころもありますが、異色の珍作としてなかなか楽しめます。
一風変わった終末SF映画/列車映画としておすすめです。
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王道な内容の列車パニックムービー:パニック・トレイン
イギリス発の列車パニックサスペンス。列車がいきなり暴走して、操縦室は何者かに封鎖されて、このままでは大脱線!という状況で、乗客たちのサバイバルが描かれる超王道のパニックムービーです。
有名なキャストもおらず、列車内だけで終始ストーリーが進むB級映画ですが、パニック映画の王道を外さない内容なので手堅く楽しめます。走行中に切り離される車両をジャンプで移動したり、踏切にいた車を暴走列車が跳ね飛ばしたり、アクション的な見せ場がちゃんとあるのも嬉しいですね。
サクッと観れてそこそこ楽しめる小粒な良作としておすすめ。
ロシア発の列車事故パニック大作:メトロ42
地下鉄の路線内で大規模な漏水が発生し、多くの乗客を乗せた車両が津波のような大量の水に飲まれて浸水。乗客たちはなんとか生還しようと奮闘していく……というロシア発の列車パニック映画。
ロシア映画としてはかなり製作費がかかった大作で、ハリウッド作品と比べても見劣りしないスケール感やスリルがあります。
「閉所+大量の水」という組み合わせのパニックは緊張感が凄まじく、観ているこっちまで息が詰まるシーンが連発。シルベスター・スタローンの「デイライト」を彷彿とさせる良作です。
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タイムリープの中で列車テロ解決に挑む:ミッション:8ミニッツ
近未来を舞台に、列車内で起こったテロ事件の犯人を突き止めるためにテロ発生までの8分間をくり返す捜査官を描いたSF映画。
テロ阻止に失敗したらまた最初からやり直し……という、いわゆる「タイムリープ」系の作品です。
練り上げられたストーリー展開、散りばめられた伏線、スピード感のある時間ループ。どの要素もうまく作用しあって、タイムリープSF映画として文句なしのクオリティの傑作です。
さらに、主演のジェイク・ギレンホールの演技も秀逸で、ループを通して主人公の内面に迫るヒューマンドラマとしてもしっかり楽しめるのが凄い。
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韓国発の列車ゾンビアクション:新感染 ファイナル・エクスプレス
韓国映画界が贈るハイスピードゾンビアクション超大作。ゾンビパンデミックで韓国全土がパニックに陥る中で、安全地帯とされる釜山(プサン)を目指す列車の乗客乗員たちのサバイバルが描かれます。
とにかく「ゾンビの襲撃シーン」が圧倒的な迫力で、ものすごい形相と不気味な動きのゾンビの大群が全力疾走してくる様は、かなりショッキングです。駅で津波のように押し寄せるゾンビ、列車内を埋めつくすゾンビ、油断した隙に不意に襲ってくるゾンビ……息をつく暇もないゾンビラッシュで楽しませてくれます。
「列車」というシチュエーションを最大限に活かした傑作ゾンビ映画です。
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ショッキングな列車ホラー:ミッドナイト・ミート・トレイン
実写版「ルパン三世」などで知られる北村龍平監督のハリウッドでの監督作。とある地下鉄で起こった失踪事件を写真家の主人公が追っていくうちに、恐ろしい殺人鬼の存在にたどり着いていくサイコスリラーです。
日本ではメジャー大作を撮っている北村監督ですが、ハリウッドでは超スプラッターホラーな作風で有名。本作もその例に漏れず、かなりエグいシーンが多めです。
売れる前のブラッドリー・クーパーが主演なのも見どころ。
超展開が見どころのB級列車パニック:ディレイルド 脱線
車内でミステリー演劇を楽しむイベント列車で、演者の一部が本当の強盗を画策。ところが予想外のトラブルで列車が湖に転落。しかも湖の中にはモンスターが!という、色んな要素詰め込みすぎの異色列車パニックムービー。
かなりB級テイストな低予算映画ですが、列車内で強盗が始まってからは意外なほどの面白さ。強盗、事故、モンスターとそれぞれの要素はあっさり気味ですが、ハイテンポで目まぐるしい展開のおかげで、なかなかの緊迫感があります。期待しすぎなければそれなりに楽しめる隠れた良作です。
さらに、「エイリアン2」のビショップ役で知られるランス・ヘリクセンが(ちょい役だけど)出演してるのも見どころ。
「ディレイルド 脱線」感想 まさかの良作(ネタバレなし) - 怠惰ウォンテッド
地下鉄から始まる惨劇の夜:11:46
カルト集団が「救済」と称して街中で無差別な殺戮を始める中で、事件発生時に地下鉄に居合わせた人々がなんとか生き残ろうと奮闘するパニックスリラー映画。
カルト集団の襲撃はもちろん、不気味なクリーチャーや悪魔の幻覚など、映像面でかなり気合を入れて怖がらせにきます。思わず目を逸らしたくなるエグいシーンも多くて、B級ながらショッキングホラーとしてなかなかの完成度です。
「地下鉄」という閉鎖空間を活かした良作ホラーが観たい方におすすめ。
まとめ
以上、列車や地下鉄を舞台にした映画をまとめていきました。
サスペンスからホラー、アクション、パニックまで、どれも列車という独特の舞台を活かした良作ぞろいでおすすめです。
が、日常的に列車や地下鉄に乗る人は、通勤や通学が不安になってしまうかもしれないので注意が要るかもしれません。自己責任で楽しみましょう。
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