地球のお隣だからなんだか身近な気がするけど、実はけっこう遠くてまだまだ未知の部分も多い火星。月や太陽と並んで、たびたびSF映画の舞台になってきました。
そんな「火星がテーマのSF映画」のおすすめをまとめて紹介します。ハードSFからふざけきったB級映画まで多種多様です。
- 火星サバイバルSFの超傑作『オデッセイ』
- 火星の調査チームが遭遇する未知の恐怖『ラスト・デイズ・オン・マーズ』
- 火星での壮大な戦いを描くスペースオペラ『ジョン・カーター』
- カルト的人気を誇る火星SFアクションの名作『トータル・リコール』
- ぶっとびB級SFアクションホラー『ゴースト・オブ・マーズ』
- 人気ゲーム原作で火星での死闘を描く『DOOM/ドゥーム』
- キモカワ火星人が地球侵略『マーズ・アタック!』
- まとめ
火星サバイバルSFの超傑作『オデッセイ』
「火星が舞台のSF映画」の中でもおそらく最もヒットした有名作でしょう。
マット・デイモン主演で、事故によって火星に独りぼっちで取り残されてしまった宇宙飛行士のサバイバルと、彼を救出するために奔走する同僚クルーやNASA職員たちが描かれます。
深刻そうなテーマとは裏腹に作風はかなり明るくポップで、主人公ワトニーが食料増産のために探査ステーション内でせっせとジャガイモ栽培に励む姿はけっこう楽しそう。
ワトニー救出に臨むNASAの職員たちも「人命救助」以外の目的がないから一丸となって奮闘していくチームワークが心地よくて、悪役のいないストーリーはストレスなく観れます。
原作小説「火星の人」はアマチュアWeb出版からまさかの世界的ヒットを記録して話題になったSF小説で、映画よりもさらに詳しい科学考証シーンが見どころ。併せておすすめです。
火星の調査チームが遭遇する未知の恐怖『ラスト・デイズ・オン・マーズ』
こちらはがっつりホラーテイストな火星SF映画です。
火星の地表で調査任務に臨んでいた宇宙飛行士たちが未知の生命体と遭遇し、一部のクルーが寄生されてゾンビ化。逃げ場のない状況でサバイバルをくり広げる生存者たちの奮闘が描かれます。
マイナー作品ですが映像的にはかなりしっかりした作りで、「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」のリーヴ・シュレイバーが主演だったりとキャストも本格的。
ストーリー面では登場人物たちがプロの宇宙飛行士にあるまじき険悪ムードだったりとツッコミどころもあるものの、SFホラー映画としてはじゅうぶん楽しめる良作です。
火星での壮大な戦いを描くスペースオペラ『ジョン・カーター』
「火星のプリンセス」という名作SF小説を、ディズニーが実写映画化したSFアクション大作。
南北戦争時代にとある理由から火星に飛んでしまった軍人ジョン・カーターが、さまざまな種族が生きる火星の壮大な戦いに巻き込まれていきます。
「火星には実は文明があった」という設定で描かれる世界観は壮大なスペースオペラに仕上がっていて、個性豊かな種族やモンスター、圧倒的な映像美は「アバター」や「スター・ウォーズ」シリーズを彷彿とさせます。
興行的には凄まじい大赤字を叩き出してしまった失敗作ですが、個人的には大好きな傑作です。
【洋画】2010年代の大コケ赤字ハリウッド映画をまとめてみた【興行収入】 - 怠惰ウォンテッド
カルト的人気を誇る火星SFアクションの名作『トータル・リコール』
「ロボコップ」のポール・バーホーベン監督によるSFアクション映画。主演はアーノルド・シュワルツェネッガーです。
火星に植民地が作られている近未来を舞台に、ある男が植民地の裏に隠された陰謀に巻き込まれていく……というストーリーで、90年代シュワちゃん映画らしい豪快なアクションが見どころ。
演出や特殊メイクに妙なグロさのあるバーホーベン節も全開で、今でもSFファンからカルト的な任期を集める名作です。2012年にはコリン・ファレル主演でリメイクもされました(火星が舞台じゃないけど)。
ぶっとびB級SFアクションホラー『ゴースト・オブ・マーズ』
70年代~80年代のホラー・SF界を代表する名監督ジョン・カーペンターが、2001年に手がけた作品。
火星の植民地に太古の火星人の亡霊が解き放たれて、入植者や火星警察の部隊が戦う……という内容で、ハリボテ全開のセットも合わさってものすごいB級臭が漂っています。
敵になるのは火星人の亡霊に取りつかれてゾンビ化した入植者たちで、なぜか皆マリリン・マンソンみたいなメイクになってるのも特徴です。
そんな感じでビジュアル面は安っぽいものの、かなり派手な銃撃戦シーンが多くてパニックアクション映画としてはしっかり楽しめます。売れる前のジェイソン・ステイサムが出演してるのも見どころ。
【厳選】ジェイソン・ステイサムのおすすめ出演映画まとめ - 怠惰ウォンテッド
人気ゲーム原作で火星での死闘を描く『DOOM/ドゥーム』
名作ガンシューティングゲームを実写映画化したSFアクション映画。ドウェイン・ジョンソンがプロレスラー時代に出演したことで話題になりました。
火星の研究施設に謎の化け物が出現し、特殊部隊がそれに立ち向かう……というお話で、バイオハザードっぽいホラーアクション感とSF映画らしさが融合した世界観がポイント。
FPSゲーム原作ということもあって、当時としては珍しい「一人称視点のアクション描写」ががっつり取り入れられてるのも見どころです。
2019年にはまさかの続編も作られたので、そちらも併せておすすめ。
「DOOM/ドゥーム:アナイアレーション」感想 良作ですよ(ただしB級映画ファンに限る) - 怠惰ウォンテッド
キモカワ火星人が地球侵略『マーズ・アタック!』
なんのひねりもないベタな見た目の火星人たちが地球侵略に来てドタバタ騒動になるSFコメディ映画。
すごくB級っぽい雰囲気ですが、ジャック・ニコルソンやピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックス、ナタリー・ポートマンなど超豪華キャストが集結した大作です(しかも監督はティム・バートン)。
火星人が光線銃やUFO、巨大ロボットを駆使して地球を破壊していくシーンは、純粋にアクション映画として見ごたえがあります。ストーリーもブラックユーモアたっぷりで笑えますが、ちゃっかり人類側に凄まじい数の死者が出ていて、よく考えたらけっこう怖い内容です。
火星自体がテーマではありませんが、火星人ががっつり登場する映画としておすすめ。
コメディ系エイリアンSF映画のおすすめ10選 - 怠惰ウォンテッド
まとめ
以上、科学的な考証のしっかりした本格SF映画から、「火星には異星人がいた!」という夢いっぱいのぶっ飛びファンタジーSF映画まで、火星がテーマの作品をまとめました。
こうしてみると、SFのテーマとしてはちょっとコアになるからか、一癖ある作品も多い印象ですね。
ここで紹介した映画を手に取って、名前はよく聞くけど意外と知らない火星に思いをはせてみてください。
こちらの記事もおすすめ↓