「雪山や極寒の地でのサバイバル」を描く映画は、自然の過酷さと雄大さをダイレクトに体感できるものとして人気を集めてきました。
というわけで、そんな映画のおすすめをまとめて紹介します。エンタメ寄りの派手な作品から、実話をもとにした重厚なヒューマンドラマまで多種多様です。
- 雪山遭難映画の超傑作『生きてこそ』
- ライトで分かりやすい雪山サバイバル映画『バーティカル・リミット』
- 壮大な映像で見せる迫真のサバイバル『エベレスト 3D』
- 天気も野生動物も全てが襲いかかる『THE GREY 凍える太陽』
- 雪山サバイバル×クライムアクション『クリフハンガー』
- スキー場のリフトで凍死の危機『フローズン』
- 珍しいアイスランド発の極寒サバイバル映画『残された者 -北の極地-』
- 悲劇の実話を映画化『アイガー北壁』
- まとめ
雪山遭難映画の超傑作『生きてこそ』
雪山でのサバイバルをテーマにした映画の中でも特に代表的な作品。サバイバルヒューマンドラマの不朽の傑作として知られてます。
アンデス山脈での飛行機墜落事故を生き延び、さらに極寒の山中でのサバイバルをも乗り越えて生還を果たした人々を描く……というノンフィクション作品で、「生き延びるために遺体の肉を食べる」という禁断の選択肢を取るかどうかの議論など、極限状態を生々しく見せる内容が衝撃を呼びました。
観ているだけでも辛くて、楽しむような映画ではありませんが、タイトル通り「生きる」ということの重さに迫る名作です。
ライトで分かりやすい雪山サバイバル映画『バーティカル・リミット』
派手な爆発や雪崩シーンなど、映像的のも見ごたえのあるアクションパニック映画。先に紹介した「生きてこそ」とはまた違った、ライトで観やすい良作です。
深いクレバスに落下した登山隊と、彼らを救出しようとする捜索チームの2つの視点でストーリーが進むのが特徴で、前者では「生存者どうしの争いや心理戦」が、後者では「雪崩や悪路を乗り越えながらの捜索劇」がテンポよく描かれて退屈させません。
登場人物たちのバックグラウンドに迫るストーリーも意外な伏線があったりして、エンタメアクション映画としてしっかり楽しめます。
壮大な映像で見せる迫真のサバイバル『エベレスト 3D』
1990年代にエベレストで多数の死者を出した大規模な遭難事故を、圧倒的な映像美で描いたサバイバル大作。キャストもジェイソン・クラークやジョシュ・ブローリン、ジェイク・ギレンホールなど渋い実力派が並んでます。日本人の女性登山家役で森尚子さんが出演してるのも見どころ。
まず目を引かれるのが映像の凄まじいクオリティ。息を呑むような壮大な風景は、観てるだけで山の魅力にとりつかれそうになります。が、その壮大さの中で人間が翻弄されて命を失っていく描写が、同時に自然の過酷さも痛感させます。
静かに、かつ力強く「山」の存在感を伝える良作です。
天気も野生動物も全てが襲いかかる『THE GREY 凍える太陽』
リーアム・ニーソン主演で、飛行機の山中墜落により極寒の雪山でのサバイバルを余儀なくされる男たちを描いたパニック映画。
派手な描写は控えめながら、寒さと悪天候に徐々に体力を奪われて命を落としていく怖さが淡々と描かれていてショッキングです。さらに、そこに「生存者たちを付け狙うオオカミの群れ」という目に見える脅威が加わるのも恐怖のポイント。
絶望的な状況の中でも、決して諦めずに「生」に食らいつこうとする主人公の気概も見どころです。
雪山サバイバル×クライムアクション『クリフハンガー』
シルヴェスター・スタローンの若き日の主演作のひとつ。ロッキー山脈を管理する仕事に就く主人公が、山の中でテロリスト集団との戦いに巻き込まれていく……というアクション映画です。
本格的な雪山サバイバルと「ダイ・ハード」ばりのクライムアクションが融合した作りが特徴で、山岳地帯ならではの要素も活かした戦闘シーンも見どころ。主人公がタンクトップひとつで山中に放り出されるシーンは観てるだけで凍えます。
作中の多くのシーンが実際の雪山でのガチロケだというから驚き。スタントマンの報酬は1億円とも言われてます。
スキー場のリフトで凍死の危機『フローズン』
3人のスキー客が手違いで地上15mのリフト上に残され、スキー場は1週間後まで閉鎖。このままでは確実に凍死してしまう……という異色のワンシチュエーションパニック映画。
お話はほぼリフト上のみで進みますが、パニック描写がバリエーション豊かで尺も短いので飽きさせません。「凍傷で手すりに皮膚が張りつく」「指が壊死」といった痛々しい場面も多くて、さらに1人が無理してリフトから飛び降りたらとんでもない惨事に……というシーンは思わず目を覆いたくなります。
他にないユニークな極寒パニック映画としておすすめ。
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珍しいアイスランド発の極寒サバイバル映画『残された者 -北の極地-』
北欧を代表する名俳優マッツ・ミケルセン主演で、飛行機の墜落によって北極圏ど真ん中でサバイバルを余儀なくされる男を描いたヒューマンドラマ映画。
極寒の地を脱出するための過酷な旅路がメインテーマですが、この描写がとにかく辛いです。苦痛と絶望の連続で、観てるだけでめちゃくちゃ心理的ダメージを食らいます。本当に北極圏で撮影されていて、ベテランのマッツ・ミケルセンが「今までで一番過酷な撮影」と語ったほどだとか。
製作国がアイスランドというのも珍しい注目ポイントです。
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悲劇の実話を映画化『アイガー北壁』
アルプスの中でも特に難所として知られ、「殺人の壁」とも呼ばれてきたアイガー北壁。1930年代にその登頂に挑んだ若者たちを描いた、ノンフィクションのサバイバル映画です。
エンタメ映画というよりは「史実を描く歴史映画」としての一面が強くて、悲劇的な挑戦の結末がショッキングです。さらにその背景に「ナチスドイツが自国民の北壁登頂成功を求めていた」という事実があったりと、単なる雪山サバイバル映画を超えた社会的なテーマも感じさせます。
まとめ
雪山や極寒の地を描いたサバイバル映画は、観てるだけでもヒリヒリとした緊張感に襲われたり、過酷な描写に精神を披露させられたりします。ですが、だからこそ自然の厳しさや、その中で垣間見える美しさをダイレクトに感じることができるのが魅力です。
圧倒的な大自然のスケールを体感したいときは、ここで紹介した作品を観てみてください。
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