GEO先行レンタル作品って微妙なB級映画が多くて当たり外れが非常に激しいんですが、その中でも「コメディ寄りのホラーやパニック映画」はそれなりに面白いものが多いイメージです。
が、この「ゴースト・キラーズ ー血塗られた少女の謎ー」はその点でもちょっと微妙。コメディ寄りではあるんですが、ジョークセンスがブラック過ぎて、笑うに笑えませんでした。詳しくレビューします。
「ゴースト・キラーズ ー血塗られた少女の謎ー」あらすじ
2018年 ブラジル
監督:ファブリシオ・ビター
キャスト:ダニーロ・ジェンティーリ、ムリロ・クート、レオ・リンス、ダニ・カラブレサ
YouTuberグループ「グール・バスターズ」は、幽霊退治のヤラセ映像を撮影・投稿するも、人気はいまひとつで事務所の家賃も払えない有り様だった。
そんな彼らに、ある小学校の校長から「校内で起こっている心霊現象で子どもたちが怖がっているから解決してほしい」という依頼が来る。
いつものように面白いヤラセ撮影に臨む彼らだったが、そこへ本物の悪霊ブラッディ・メアリーが現れて……
「ゴースト・キラーズ ー血塗られた少女の謎ー」感想
笑いのセンスが悪趣味すぎる
作風的には「ゾンビスクール!」とか「スリザー」とかに近いでしょうか。が、そのクオリティは正直言って雲泥の差です。
まず、笑いのセンスが全体的に悪趣味すぎます。頭がふっ飛んだり血糊が噴き出したりするのは予想済みでしたが、それにしてもキツい。テンポも悪く勢いも弱く、ただただ汚いだけのシーンが続きます。「俺たち過激で面白いっしょ?」みたいな製作陣のニヤけ顔が透けて見えるようで冷めました。
あと、登場人物たちの性格が悪すぎる。グール・バスターズのメンバーたちが裏方のオタクくんを軽んじている設定なのは分かりますが、冗談抜きで彼を虐めているみたいで、あまりの扱いのひどさが笑えませんでした。仮にも仲間が悪霊に襲われて本気で死にかけてるのに、それを見捨てて平然と逃げるシーンをコメディっぽく見せられても笑えませんよね。
一応終盤では彼らが一致団結してブラッディ・メアリーに立ち向かう流れになりますが、それまでの展開がひどすぎて全然グッと来ませんでした。
意外と本気でホラー
コメディシーンが笑えない一方で、ホラー描写は意外と本気。ガチでビビらされるシーンも多くて、それなりにヒヤッとさせられました。幻覚で人の死体を豪華な料理に見せられて貪るシーンはかなりショッキングです。
ですが、あくまで「ホラーコメディ」として宣伝してるのに、ホラー描写ばっかり印象的なのはどうなんでしょうか。全く笑えず、気色悪いシーンばかりが記憶に残って終わる……というのは、笑えると思って映画を手に取った身としてはちょっと納得がいきませんね。
あと、いくらホラー描写の出来がそこそこ良いからといっても、それだけでこの映画を観る価値があるかというと全くそんなことはありません。これを観るくらいなら、他にいくらでも良質なホラー映画はあります。
まとめ:趣味が悪いだけの凡作
グチャグチャで汚いだけ、趣味が悪くて笑いの質が低すぎて胸糞の悪さだけが残る凡作でした。「ただただ汚い映像が観たい!」というわけでもなければ、観る価値はないでしょう。
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