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『迷宮ブラックカンパニー』1話のネタバレあり感想 貪欲系主人公による異色の異世界ファンタジー!

社畜の世界へようこそ

安村洋平さん作の人気異世界ファンタジー漫画を原作に、まさかの「異世界転移×ブラック労働」を描く異色のアニメ『迷宮ブラックカンパニー』。

「ニートが異世界転移」というおなじみの始まりですが、本作の主人公・二ノ宮キンジは莫大な不労所得を確立した「ネオニート」。なのに異世界のブラック企業で働く社畜となってしまい、現状から抜け出すために奮闘していきます。

そんな『迷宮ブラックカンパニー』の第1話のあらすじネタバレや感想をまとめました。

『迷宮ブラックカンパニー』1話のあらすじネタバレ

ネオニート、異世界へ飛ぶ

努力によって不労所得が入り続ける仕組みを確立し、豪遊しながら暮らせるネオニートとなった青年、二ノ宮キンジ

しかし、これから夢の豪遊生活が始まると思っていた矢先に、異世界アムリアへと転移させられてしまいます。

亜人だらけの異世界アムリアで戸惑ううちに、気づけば莫大な借金を抱え、「ライザッハ鉱業」と呼ばれる大企業の肉体労働者となったキンジ。

危険な遺跡の中で魔石を採掘する、長時間労働で低賃金の仕事に従事しながら生きる日々が始まるのでした。

 

出張と魔神

ブラック労働をするしかない現状に不満を抱き、脱却を決意するキンジ。

しかし、たまたま遺跡の奥に行ける抜け道を見つけ、そこで価値の高い魔石を採掘することにします。

そのための仲間として、孤立気味で気の弱いワニベを誘い、一緒に移籍の奥で大量の魔石の採掘に成功するキンジ。

しかしそこで、巨大な怪物と遭遇してしまうのでした。

 

魔神リムとの交渉

「リム」と名乗る怪物に取引を持ちかけるキンジ。

リムの求めるものが「ご飯」だと知ると、地上の美味しい食事と引き換えに自分へ協力しないかと誘います。

すると、リムは怪物から少女の姿へと変身し、キンジの提案を受け入れることを決断。

護衛となり、遺跡の奥で高価な魔石を採掘するキンジたちを手伝うことになります。

しかし怪物なだけあって、凄まじい領の食べ物を食らうリム。

彼女の食費のために、キンジは増える利益以上に出費が増え、赤字になってしまいます

 

究極の穀潰し

「究極の穀潰し」であるリムの食費の分を取り戻すために、もっと採掘をしなければと焦るキンジ。

遺跡の奥地に行った際に、今までリムが倒した冒険者の装備の中から、「相手の意識を操る」という魔法の杖を発見。

キンジはそれを利用して同僚たちを洗脳し、効率よく魔石を採掘できるようになります

しかしそれも一時的なもので、魔法の杖が壊れて同僚たちの洗脳が解け、キンジはボコボコにされてしまうのでした。

さらに、リムとは「お腹いっぱいにしてやれなかったらキンジを食べていい」という契約を結んでいるため、彼女は遺跡の中だろうとお腹がすくと齧りついてきます。

トラブルばかり続き、キンジの社畜脱出への道のりは、まだまだ遠いままでした。

 

『迷宮ブラックカンパニー』1話の感想

貪欲で強気な主人公は新鮮

主人公の二ノ宮キンジは、現代日本ではネオニートになれるだけあって、かなり努力家で頭も良く、なおかつ自分の利益に貪欲な性格。

異世界ファンタジーアニメでこういうタイプの主人公は珍しいんじゃないでしょうか。

お金のためなら他人を利用し尽くすことさえ躊躇いがないのが、一周回って清々しいです。

こういうキャラは一歩間違えば嫌な悪役(性格の悪い小悪党)になってしまいますが、キンジ自身も災難な目に遭ってるし、やりすぎて失敗して不幸な目にも遭うし、ちょうどよく憎めないキャラ付けなのがよかったです。

 

仲間キャラとの関係性も不思議

1話の段階で登場したキャラクターが、同僚のワニベくんと怪物のリム

ワニベくんは見た目こそ凶悪そうなワニの亜人ですが、小心者で引っ込み思案な性格なのが好感度高めです。まあ、その性格が「余計な奴が周囲に寄って来なさそう」という理由でキンジに目をつけられるわけですが……

ブラック企業が舞台で主人公キンジも悪徳なので、このワニベくんがストーリーの良心になりそうですね。

そしてリムはメインヒロインみたいですが、彼女のキャラもかなり強烈。見た目は美少女だし初登場時の姿は結構ドキッとさせられるし、キンジと一緒にお風呂入ってたりするんですが、不思議なくらい色気を感じさせません

ヒロインだけど、描写のされ方的にはどちらかというとマスコットっぽいです。

 

で、ワニベくんとリムとのキンジの関わり方も不思議。あくまで「互いの利益のために動くビジネスパートナー」であり、キンジからすれば完全に「都合がいいから利用してる部下」でしかありませんよね。

メインヒロインと相棒ポジの仲間に対してこの扱い……二ノ宮キンジの「異世界ファンタジーの主人公」としての異色さが際立ちます。

 

『迷宮ブラックカンパニー』1話のネタバレあり感想まとめ

まだ導入的な意味合いが強いストーリーでありながら、キンジの性格やリムたちとの関わり方、アムリアとライザッハ鉱業、遺跡の世界観など、しっかり物語の中に入りこませてくれた『迷宮ブラックカンパニー』1話

笑えるシーンも多めだし、これは今期かなり期待できるアニメになるんじゃないでしょうか。

ちょっとビターなキワモノ異世界ファンタジーアニメとして2話目以降も注目です。