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『86 エイティシックス』死亡キャラまとめ アニメ・原作のどこで戦死したかも解説【ネタバレあり】

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アニメ2期の放送を10月に控え、まだまだ話題を呼んでいる注目作『86 エイティシックス』。

レギオンとの戦いが続くシビアな世界観の中で、死亡するキャラクターも多い本作ですが、アニメや原作のどこで誰が死亡したかをまとめてチェックしたい人も多いのではないでしょうか。

というわけで、原作1巻(アニメ1期)から原作10巻までの死亡キャラをまとめました。

※原作2巻からの部分では、アニメ2期以降の盛大なネタバレを含むのでご注意ください。

原作1巻(アニメ1期)で死亡

まずは、アニメ1期で描かれた原作1巻での死亡キャラをまとめていきます。それぞれ忘れられない散り様を見せてくれました。

 

クジョー・ニコ(1話)

第1話で戦死した青年。原作やアニメで描かれる中では最初の死者です。

原作では既にクジョーが戦死した後から物語がスタートしますが、アニメではクジョーの最期が描かれ、その死に様がエイティシックスの置かれた境遇を強烈なインパクトと共に視聴者に見せつけました。

アニメでは6話のお花見のシーンや10話のファイド回想シーンなどで原作1巻より出番が増えています。

原作はスピンオフ的な内容の10巻の中でクジョーのエピソードも掘り下げられていて、クジョーがまだ生きていた頃のスピアヘッド戦隊の戦いなども描かれます。

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カイエ・タニヤ(3話)

アニメでは3話の最後に戦死。原作では明確に死が描写された最初の登場人物となりました。

アニメ中でも何度も描かれた「死にたくない」という最期の言葉と併せて、記憶に残っている人が多いのではないでしょうか。

登場時間は決して多くないながらも、彼女の語るエイティシックスの矜持がレーナに大きな影響を与えたりと、重要な役割を果たしています。

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ダイヤ・イルマ(6話)

アンジュに想いを寄せていた金髪の青年。

明るいムードメーカー的な人物でしたが、6話でレッカを援護しようと単身突撃し、レギオンの砲撃を食らった上に自走地雷に取りつかれて爆散。それでも死にきれず、ボロボロになって苦しんでいたところをシンに介錯されました。

原作では「ダイヤくんももう死んじゃった」と一言で語られるだけなので、戦死シーンはアニメオリジナルです。

あまり感情を表に出さないアンジュがダイヤの死を受けて泣くシーン(7話の花火の場面/10話のファイド回想の中)も明確にあり、アンジュの方もダイヤを特別な存在だと思っていたことが分かります。

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レッカ・リン(6話)

スピアヘッド戦隊の女子隊員のリーダー格だった少女。ダイヤと同じ戦闘で戦死しました。

戦車型の砲撃でジャガーノートが損傷し、動けなくなっていたところで斥候型に迫られ、「首を持っていかれるくらいなら」と拳銃で自らの頭を撃ち抜くという壮絶な最期を遂げます。

レッカも原作では死亡シーンがないので、この描かれ方はアニメオリジナルです。

最期の「よろしく、死神さん」という言葉が、6話冒頭と同じでありながら意味合いが違うのが印象的です。

隊舎ではクレナと同室だったので、空になってしまったレッカのベッドを見てクレナが寂しさを感じていました。

 

ハルト・キーツ(8話・10話)

3話の水浴びシーンでダイヤやセオと一緒に女子から怒られていた赤髪の少年。

スピアヘッド戦隊の最後の戦死者で、特別偵察任務の直前に戦死しました。

原作やアニメ8話では「ハルトは残念だった」と語られるだけですが、10話のファイド回想シーンでは描写が追加。

「あの5人と一緒に行くなら楽しいよな」と特別偵察任務への期待をファイドに語っていましたが、次のカットでは血溜まりと、その上で揺れるハルトの影が映っていました。彼の最期をファイドは見ていたのでしょうね。

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ショーレイ・ノウゼン(9話?11話?)

愛称はレイ。シンのお兄さんです。

シンがプロセッサーになる前に戦死してレギオンに首を取られ「羊飼い」レギオンになっていました。

9話で重戦車型として特別偵察任務中のシンたちに立ちはだかりますが、激闘の末シンに撃破され、「ごめんな」と贖罪の言葉を残して斃れます。

この9話で大破(死亡)したと思われていましたが、公式HPでは戦死者を表す「DESTROYED」表示がされませんでした。

そして、1期の最終話である11話が終わったあとに「DESTROYED」に。果たしてこの意味とは……

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原作2巻~3巻(アニメ2期?)で死亡

アニメ2期のストーリーは、原作の2巻~3巻になる可能性が高いと原作ファンの間では言われています。

この2巻と3巻でひとつの区切りになっていて、物語のボリュームを考えても丁度いいというのがその理由です。

ここで戦死した主要人物は、以下の2人です。

 

ユージン・ランツ(2巻序盤)

レギオン支配域を抜けた先、ギアーデ連邦に保護されたシンが連邦軍で知り合った青年。

シンと同じ年頃の士官で、性格は優しく、幼い妹のことをいつも気にかけていました。

序盤のレギオンとの戦闘で半身を失うほどの重傷を負い、シンにあの拳銃で介錯されて死亡。

このユージンの戦死シーンが、ギアーデ連邦にたどり着いてもなお、シンが「死神」として生き、戦い続けていることを象徴しています。

さらに、ユージンに止めを刺したのがエイティシックスのシンであったことから、あるトラブルも巻き起こります。

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ジェローム・カールシュタール(3巻冒頭)

レーナの「小父様」。アニメ1期では、共和国の汚れた現実をレーナに容赦なく突きつける大人として描かれました。

共和国の退廃を目の当たりにしながらも、全てを諦めて行動することを止めた残念な人物です。

原作2巻ラスト~3巻冒頭で共和国がレギオンの大攻勢を受けた際に、自らライフルを片手に戦場に赴き、共和国と運命を共にするかのように死んでいきました(明確な死亡シーンはなし)。

壮絶な最期と言えなくもないですが、レーナが生き残りのプロセッサーをまとめて防衛線を構築しようと奮闘しているときに、自分だけ一人死に行くのは「逃げ」ですね。

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原作4巻~9巻で死亡

レフ・アルドレヒト(5巻冒頭)

シンたちスピアヘッド戦隊の整備班長。本当はアルバですが、妻と娘がエイティシックスだったこともあり、髪を染めて瞳をサングラスで隠して従軍していました。

時系列的には3巻冒頭のレギオン大攻勢で死亡しましたが、それが描かれるのは5巻冒頭、そのときスピアヘッド戦隊員だったプロセッサーの少年の回想です。

レギオンの大群が迫る中で、まだ若いプロセッサーたちを後方へ逃がし、自分は他の整備員たちと一緒にライフルやロケットランチャーだけを武器に玉砕しました。

今まで何もできず、多くの少年少女たちの死を見送ってきたため、今さら逃げる気にはなれなかったのでしょう。ようやく死に場所を見つけたかのような最期を遂げます。

 

シャナ(8巻)

レーナを指揮官に、シンを戦隊長に据えたギアーデ連邦の特殊部隊「第86独立機動打撃群」の隊員の一人。共和国のエイティシックスからの生き残りです。

シンのライバル的なポジションになる女性プロセッサー・シデンの部下でした。

8巻の戦闘の最中、クレナが戦場で精神的に追い詰められた際に、戦えなくなった彼女に代わって高所からの狙撃を務めていたところ、敵の攻撃に巻き込まれて戦死。

間接的にとはいえ、自分が動揺していたせいでシャナが死んだかたちとなり、クレナはさらに葛藤を抱えることになりました。

また戦死の際、運悪くレギオンに首を持ち去られ、続く9巻で「寒い」と死に際の言葉をくり返しながらシンやシデンの前に立ちはだかることになります。

 

※セオト・リッカ(8巻/重傷により戦場離脱)

初期からのシンの仲間で、メインキャラクター5人の1人であるセオ。

死亡こそしていませんが、8巻の戦闘で左腕を切断する重傷を負い、プロセッサーとして戦えなくなります。

9巻ではエイティシックスとしてのアイデンティティを失ったことで苦悩するものの、最後には新しい道に進むことを決め、第86独立機動打撃群を去りました。

その過程でアネットとけっこう親身な会話をして、ちょっといい雰囲気になってる感じなのが気になります。

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原作10巻で死亡(時系列的には1巻より前)

時系列的には1巻以前、シンがどのようにして「死神」になったかが描かれる番外編的な位置づけの10巻。

その中では、シンが86区の戦場を転々とする中で出会った多くのプロセッサーの死が描かれます。

 

アリス・アライシュ

シンが新兵として最初に配属された戦隊の戦隊長。黒髪を長く伸ばした女性です。

彼女がシンの行動を見たことをきっかけに「戦死者の機体片に名前を刻んで、生き残った者が最後に行きつく先まで連れていく」ことを決意します。

最後にはアリスも戦死してシンだけが生き残り、機体片となった仲間を連れていく決意を引き継ぎました。

また、シンの傷を隠すスカーフは、アリスからシンに送られたものです。

 

イスカ

まだまだ新人兵士だった頃のシンが配属された戦隊の戦隊長。

隊の中からターゲットを決めて他の者にいじめさせ、それによって統率を保つという非道な方法をとっていました。帝国貴種の血を継ぐシンもターゲットにされています。

死にきれなかった仲間を拳銃で介錯する、という行動を以前からとっていて、最後には重傷を負った自分がシンに拳銃を渡し、使い方を教えて自分を撃たせました。

シンにとっては「仲間を楽にする」という行為を教えてくれた相手であり、最初に介錯した相手でもあります。

 

エイジュ・ヌナト

シンが副隊長として配属された戦隊の戦隊長。シンにパーソナルネームを与えようとしていましたが、彼の案を気に入らず、シンはある整備班員が提案した「アンダーテイカー」を採用しました。

戦死シーンはありませんが「羊飼い」にされたようで、原作6巻でシンの前に敵として立ちはだかります。

 

サイキ・タテハ

シンがある時期に戦隊長として配属されていた隊の副長。

この頃すでに「死神」として知られていたシンとはそれなりに仲良くなっていたようで、気安く会話していました。

が、結局このサイキを含む隊も、シンを残して全滅。このときの戦いが、原作1巻冒頭に繋がっています。

 

原作11巻で死亡

リヒャルト・アルトナー

ギアーデ連邦の将官で、階級は少将。シンたちが所属する西方方面軍第177機甲師団の師団長でした。

11巻のストーリーの軸となる、サンマグノリア共和国からの連邦軍撤退/共和国民の保護作戦。その最中でレギオンの急襲という非常事態が発生し、生き残りの共和国民を連れてギアーデ連邦へと撤退するシンたち第86独立機動打撃群を守るために、殿軍の将を務めました。

一万を超えるレギオンの群れに、千に満たない連隊を引き連れて立ち向かい、遅滞戦闘を実行。退くことなく戦い続け、最期はレギオンに捕らわれる前に家族の名前を呼びながら自身の頭を撃ち抜きました。

その見事な散り様と、死地に赴く前にシンやレーナ、グレーテに遺した助言が読者の間でも話題になり、一気に人気が高まっています。ある意味では11巻のもう一人の主役と呼べる人物です。

 

『86 エイティシックス』死亡キャラを忘れないで

『86 エイティシックス』では、死亡した登場人物も原作の後の方で意外なかたちで語られたり、存在感を見せたりと、重要な役割を果たすこともあります。

原作のストーリーもそろそろ佳境に入っていますが、大勢のエイティシックスたちの、そしてそれ以外の人々の生き様や死に様を覚えてクライマックスに向かうためにも、死亡したキャラクターたちのことを忘れないでいてあげましょう。

 

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